お方さまは無人島番組の大ファンです。
ディスカバリーチャンネルで放送されている、この種の番組はこまめにチェックして、楽しそうに見ています。
中には、ソーセージ大の巨大な昆虫の幼虫を食べて、そいつの内臓がブチュっと飛び出るシーンなど、常人では直視できないような場面も、笑いながら見ているお方さまの恐るべき神経は、ときどき恐ろしくなりますが…。
そう言う理由もあり、ナスDの番組も大好きでよく見ているお方さまなのでした。
ここで、ディスカバリーチャンネルで人気のサバイバルの達人二人とナスDを比較して見たいと思います。
ベア・グリルス
イギリスの元軍人。「サバイバルゲーム MAN VS WILD」と言う番組の主人公。
最近では、自らがプロデュースしたサバイバル関連のグッズや衣料の販売なども行なっている。
「サバイバルゲーム MAN VS WILD」
遭難したテイで、無人島など、人類文明が見当たらない場所に放り込まれ、二泊三日くらいでそこから脱出する、と言う趣旨の番組。
ここでの脱出とは、他の人間に会う、とか、文明的な道路に出る、とか、明らかに救助可能な状況に至ることを言います。
この番組の中でお方さまがもっとも感銘を受けた彼のサバイバル術が、
「砂漠で水がないとき。一匹のヘビを捕獲し、皮を綺麗に剥ぎ取り。身は食べたあと、その皮を水筒がわりにして自分の尿を入れ、それを飲んでしのいだ」
と言う箇所だったそうです。
エド・スタフォード
イギリス人探検家。ギネス認定の、人類初の「アマゾン川全長踏破」記録保持者。「ザ・秘境生活」と言う番組の主人公。
ザ・秘境生活
エド自身が無人島などの環境に、撮影者もなくたった一人で置き去りにされる。しかも、全裸で、道具も何一つ持たされない、と言う状況下で。
その第1話は、60日間、無人島で生活すると言うものでした。しかし全裸で、道具も何一つないと言う環境は彼をもってしても過酷で、「万一の時だけ開ける」という約束だった緊急キットを使い、抗生物質などを使用してしまうほどの状況に陥りました。
その経験からか、その後のエピソードは10日間、無人島クラスの過酷な環境で暮らす、と言う趣旨に変わった。
エドは全裸で放り込まれた際に腰ミノを作ります。「腰ミノをつけることで人間性が感じられて落ち着く」と放送内でも言っていました。
でも、腰ミノを作る技術があるなら…。
なぜ、ワラジを作らないのだ?
よく、足の裏をケガしている彼。
歩けないほどの重篤なケガをしたことはないけど、傷口から感染症の危険もあり。ワラジは絶対、あったほうがいいのに。
西洋には、ワラジという文化が全くないものと思われます。
ナスDと、上の二人との比較
ベア(服あり脱出サバイバル)とエド(全裸で無人島10日間)の番組は、過酷な環境下でのサバイバル、という点は似ていますが、番組の趣旨が全く違う部分も多く。
ベアは服も着て、撮影者も同行して、火起こしの際も火打ち石などの道具も携帯。ナイフなども持っています。
それに対しエドは文字どおり、裸一貫。
この二人と比較すると、ナスDはノコギリやナタ、ナイフなど、道具類はけっこう豊富に持って言っていましたね。
ですので単純な比較はできませんが…。
①水の確保
②シェルター制作
③火起こし
④食料確保
という、サバイバル上で重要なこの4点について、それぞれを比較してみたいと思います。
①水の確保
サバイバルにおいて最も重要なポイントがこの飲み水の確保です。
ナスDの場合
年末特番の冒頭で、腐ったジュースを飲み干していましたが、あれはテレビ用に行ったデモンストレーションだとでも解釈しておきましょう。いうまでもなく、ご法度な行為。
小川が流れているのを発見し、その近くにシェルターを作ることに決めていました。お方さまによれば、「流れている水なら危険度は低いが、それでも近くに動物の死骸がないか、などは確認してから飲むように。煮沸してから飲むのがベスト」とのことでした。
また、彼は雨が降った際に、持ってきた鍋に水を溜めていましたが、あれはベストな行為だそうです。
ベア(服あり脱出サバイバル)の場合
脱出のため、ずっと移動しているので、採取できる水を見つけては、水筒に水を入れて飲んでいます。
乾燥地帯で水が見つからない場合は、湿っていそうな地面を掘り起こして泥水を飲んだり、逆に、湿地帯では、水分を含んだ苔を絞って飲んでいたりします。水場以外の場所から水分を摂取する能力に長けています。
エド(全裸で無人島10日間)の場合
現地に入り、まず水場を探します。
森やジャングルの場合、谷あいに川があるので、1日目には発見して、川のそばを拠点にしています。
道具を持っていないので容器がないことが多く、水場のそばで10日間すごします。容器がないので煮沸さえできないことが多い。
たまに、缶やペットボトルを拾えることがあります。海のそばでは、拾った浮きに穴を開けて水筒がわりにしていました。
②シェルター制作
ナスDの場合
作る技術はすごいが、3日間しかいないのに、無駄に立派な家を作りすぎ(^_^;)
彼がなぜあそこまで立派な家を作ったのかについては、昨日のブログで触れました。
ベア(服あり脱出サバイバル)の場合
一夜しか過ごさないため、簡単な作り。種類も臨機応変で、木の上に寝床を作ったり、ハンモックにしたり、雪でドームにしたり、洞窟を利用したり。
とにかく手際よく、ナスDが言っていたように、5〜10分で作っています。
エド(全裸で無人島10日間)の場合
道具がないので、木を切る道具から作らないといけないのですごく大変。
石を割って削り、ナイフにして、枝を切っている。素朴なシェルターだが、雨がしっかり防げる作りにしています。
③火起こし
ナスDの場合
ナスDは竹を利用して火を起こしていましたが、
「この竹は東京から持ってきた、カラカラに乾燥した竹だ」
と言っていましたね。
竹でも木でも、完全に乾燥していないと火はまったくつかず、その完全に乾燥している木を見つけるのが大変なようです。
ですのでナスDも乾燥した竹を持参したものと思われます。
ベア(服あり脱出サバイバル)の場合
ベアは基本的には火打ち石を常備しているので、火はけっこう早めにつけることができます。
火打石があれば、乾いた草木がなくても、例えば松ヤニなどで火をつけることが可能です。
ちなみにベアは、火打ち石などを持参していることが多いのですが、稀に、まったく何もない状況から火を起こす時は、エドに比べると、火おこしの技術は低いようです。
エド(全裸で無人島10日間)の場合
まったく何もない状況から火起こしをするエド。
彼がよく使う火起こし術は、
「弓きり式」
と呼ばれる方法です。
エドを持ってしても、なかなか火がつかず、数日間、火がない状況で過ごす、ということもあります。
断続的に雨が降り、乾いた木材が見当たらない時がそうでした。
④食料確保
ナスDの場合
海での素潜りという、他の二人はまったく行わない芸当で食料を入手しています。あれこそがこの番組の最大の見せ場な訳ですが、
A)ウェットスーツ
B)足ヒレ
C)シュノーケル
D)モリ
と言った道具があって初めて成立する芸当だと思われます。
もちろん、素潜りやモリうちの技術がナスDはとても優れていることは言うまでもありません。
エドは裸、ベアは遭難のテイ、のため、素潜りは危険だと思われます。流されたり、サメに襲われる可能性もあるので。
ベア(服あり脱出サバイバル)の場合
移動しながら、しょっちゅう虫や幼虫を見つけては躊躇なく食べています。たいてい、「マズい、マズい」と言いながら。
また、ワナを作るのが上手で、靴ヒモやパラコードなどで素早くバネ式のワナを作り、成功率も高い。
ウサギやネズミなどがよく引っ掛かっているので、それを食べています。
ワナ以外では、ヘビをよく捕まえています。毒ヘビでも、頭を切り落とせば胴体は食べることができます。
この時の注意点として、毒の詰まった頭は素早く埋めるか焼かないといけません。なぜなら、頭だけでもヘビは動いているので、そいつに噛まれる恐れがあるのです。
魚を取るのも上手で、彼の場合は、川岸に囲いを作って魚を追い込み、素手で捕まえています。
何の動物も捕まえられなかった時は、ダンゴムシを鉄板で焼いて食べていました。「エビみたいな味」だったそうです。
エド(全裸で無人島10日間)の場合
いつも食料調達にいちばん苦労しています。魚のワナとして、草木を編んでカゴを作っていることが多いが、ほとんどが小魚しか取れないことが多い。
動物のワナも作るが、ベアと違い、空振りに終わることが多い。
たまに、死んだばかりの新鮮な死骸を発見して、ご馳走にありついている。
オタマジャクシは、死ぬほどマズい、と言っていました…。
まとめ
と言うわけで、我が家のサバイバル評論家・お方さまによる、ナスD、ベア、エド、三者を比較してみました。
ちなみにお方さまも、一度は無人島でサバイバルがしてみたい、と申しております。
が、お方さまはおそらく、「無人島に向かう船の上」でもうグロッキーしているでしょう(^_^;)実は、めっちゃ身体が弱いヒトなもので!!
そう考えると、この三人はスーパーマンです!!