真冬に行われることも多いマラソン大会において、体温の維持は大きな問題。低体温症にでもなったら命の危険さえ指摘されています。
これまでも、
・手袋
・ウィンドジャケット
・アンダーウェア
などをご紹介してきました。
さて、寒さ対策グッズとして、ときどき耳にする
「ホットクリーム」
ですが、僕の周囲であまり、使用しているというランナーを見かけません。
おそらく、
「え?それなに?」
な方も多いのではないでしょうか。
そもそもが、真冬の海で波に乗るサーファーのために開発された、塗るだけであたたかくなるというこのクリーム。
同じく寒さと戦う真冬マラソンには最適なグッズなのではないだろうか。
にもかかわらず、いまいち市民権を得ていない感じがするのはどういう理由なのか?
自分で使用して見て、実感をレポートしたいと思います。
どこに塗るべきか?
マラソンで冷やしてはいけないと言われているのが、「首」と名のつく部分だと言います。
①首
②手首
③足首
まずこの三ヶ所は絶対に塗ることにします。
あとは胴体。
④胸部
と
⑤腹部
特にお腹は、寒風が向かい風で来たときにかなり辛い思いをしたことがあります。胸は、心臓にやや不安がある身、無意識のうちに、左胸に多めに塗っていました(^_^;)
あと
⑥太もも前部
以上に塗り塗りしました。
僕が使用したホットクリームです。「Peace wabe」
予約商品 2019年1月上旬出荷 【PEACE WAVE(ピースウェーブ)】 ホットジェルorホットクリーム 日本正規品
- ジャンル: スポーツ・アウトドア > マリンスポーツ > サーフィン > その他
- ショップ: ST-OCEAN webストア
- 価格: 1,490円
なぜあたたかくなるのかを知りたかったのですが、Peace waveさんのホームページにはあまり詳しいことは書かれていませんでした。
ホットクリームでググって見たら、トウガラシ成分のカプサイシンなどで肌を刺激し、あたたかく感じさせる、といったメカニズムが書かれていました。
実際、塗った感じもそういった印象。
ただ、成分表にカプサイシン的なものが見当たらなかったので、そうではないのかなあ。
塗った量
「適量」と書かれているので、一度にこれくらい。
両手で伸ばすと、意外なほどサラサラした質感。ベタつきはぜんぜんない。
さらに、爽やかなフローラルの香り。まるで女性の化粧品のような香り。
まず首に塗る
首は皮膚が薄いので注意深く塗る。特に僕はヒゲが濃く、下顎あたりの皮膚は常に荒れている。
化粧品の匂いだがトウガラシ成分なら、荒れた皮膚に着きでもしたら大変。慎重に塗りました。
胸部、腹部
胸部のみで写真量、腹部のみで写真の量、を塗り塗り。
早くも首に温感が!
腹部を塗り終えた頃、早くも首のあたりがポカポカしてきました!
首は特に皮膚が薄いため、効果が出るのは一番早いだろうな、と思っていましたが、塗って2〜3分後にはすでに温感を感じ始めていました。
太もも前部、手首、足首
両太ももで写真の量、手首に写真の量、足首にも同量、塗り込みました。
ランニングウエアに着替えます。さすがに寒いので、Tシャツの重ね着の上にポリエステルのジャージ。
5分後…
首部分はすでにハッキリと熱を感じていました。さらに胸部、腹部も温感が出始めています。
どんな温感か
海水浴で日焼けをした時のように、皮膚の表面が熱を持ったような熱感です。
酔っ払った時のように、体の奥から発熱している感じではありません。
あくまで、皮膚そのものが発熱している感じです。
首はかなり熱を帯びてきた感覚でした。鏡を見ても、別に首が赤くなっているわけではありません。もし海水浴でこのレベルの熱感なら、真っ赤になっててもおかしくないようなレベルでした。
僕は男性ですので、皮膚が薄い女性ならもうすこし少量でいいんじゃないかな。
くれぐれも、事前に少量でテストしてくださいね!
そうこうしているうちに、胸部も腹部もかなりの熱感が出てきました。
かなりのポカポカ状態です。
今日の気温は3度、関西としてはかなり寒い。外に出ると、かなりの冷風が吹いていました。
いつもはポリエステルジャージの上にダウンを着て、クルマで公園まで移動しますが、あえて今日はダウンを着ないで行きました。
首の温感が弱まった?
公園へ向かう車内では、両太ももの熱感がハッキリと自覚できました。
公園に到着した時、すでに塗り塗りしてから30分以上が経過していました。
心なしか、いちばんポカポカしていた首部分の熱感が弱まってきたように思いました。
念のため、カバンに入れて来たホットクリームを取り出し…
再度、同量を首に塗り塗り!
そしてランニングスタート!
さすがに、2度塗り直後の首回りはいちばんポカポカしています。
90分間、ゆっくり走りました。
今日の久宝寺緑地は、前半は日が照っていましたが、後半は雲に覆われていました。
気温は3〜4度。
ただ、風はそれほど強くなかったと思います。
走りながらの感想
走っていると体も発熱して来ます。逆に、冷風にさらされてもいます。
正直に言いますと、走っている最中は、ホットクリームによる恩恵があるのかないのか、ハッキリとはわかりませんでした。
ところが…
90分のランニングを終え、クルマに戻ると、胸部、腹部、そして両もも前部にはまだハッキリとした熱感があることがわかりました。
ランニング時には、体内、および外気の複雑な温度変化で実感はできませんでしたが、車内でここまで熱感が実感できたということは、ランニング時も、この熱でかなり寒さから守ってくれていたんだな!と改めて実感できました。
手首、足首は…
手首と足首については、ほとんど熱感はなかったです。やはり手袋、靴下などできっちりと寒さ対策をすべきでしょう。
問題点
ラン後の車内で胸部、腹部、両もも前部にハッキリした熱感が残っていた、と書きました。
これは、塗り塗り後、約2時間後の話です。
帰宅し、クリーム効果チェックのため、あまり汗などを拭き取らず…
さらに1時間。熱感は持続していますが、弱まって来ました。
さらに1時間。塗り塗り後4時間。熱感はあまり感じなくなりました。
塗り塗り後5時間が経過。皆無、とは言いませんが、もはや熱というよりじんわりした温感、といったレベル。
つまり、ホットクリームの恩恵が実感できるのは、塗り塗り後、2〜3時間なのかな、というのが僕の印象です。
マラソン大会本番で使えるか?
マラソン大会当日、普通に考えて、ホットクリームを塗り塗りするとしたら、更衣室ででしょう。
その後、荷物を預け、スタート位置に整列。
そしてスタート。これまでに、すでに1時間は経過しています。
2度塗りぶんを小袋にでも入れて、途中で2度塗りでもしない限り、ゴールまで効果が持続することはないでしょう。
スタート前の寒さ対策として
ですので、ホットクリームでレース全体の寒さ対策を補うことはかなり難しいと思います。
しかしながら、ランナーの皆さんにとって、いちばん寒さがこたえるのは、スタート前のあの整列の時かもしれません。
みんな、100円均一のレインコートなどを着て寒さをしのいでいます。僕なんか、一枚じゃ不足なので、100円レインコートを2枚重ね着したこともありました。
更衣室でホットクリームを塗ることで、整列時の寒さ対策の一環になる、と思えば、気持ち的にも余裕ができるのではないでしょうか。
整列時、ホットクリームだけはちょっと不安だし、レインコートは必需品でしょうが、気持ちに余裕ができることは、緊張もほぐれて良いと思います。
ホットクリーム、塗るだけであたたかい、は間違いありません!ぜひ一度、お試しください!
ただし!量は個人差があります!注意してお使いくださいね!