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「お葬式用のパンプスについて。革製パンプスはNGってホント?テレビ情報のウソ」  靴ハカセ・お方さまの「足まわり講座」No.10

 

 

 

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みなさんこんにちは!お方さまの足まわり講座です。

 

その「マナー」、少なくても20年前から存在する

 

「お葬式用のパンプスは、本革製のものを履いてはいけない。それは殺生を連想させるからだ。合成皮革か、布製のパンプスを履くのがマナー」

 

お方さまが婦人靴売り場に配属されてもう20年以上が経ちますが、この世界に入ったばかりの頃、お客様から言われた、靴に関するマナーの中で、この話にはかなり驚いた、と言います。

 

当時はまだ新人だったため、「そんな習慣があるのか〜」と思っただけだったんですが…

 

ごく最近も、某全国区のテレビ番組、マナー関連の番組の中で、この習慣を知らない出演者たちに、「マナー評論家」の先生が、このマナーを教え込んでいるシーンがありました。

 

この「マナー」がおかしい3つのポイントとは

 

でも、よく考えてみてください。

 

このマナーってちょっと納得がいかない。そんなことありませんか?

 

なぜなら、

 

①パンプスとはもともと、西洋から輸入されたものである。それに対し、「殺生」とは仏教の概念である。パンプスを発明した西洋人にはない発想なのだ。そのマナーはどこから来たのか?

 

②百歩譲って、「革製パンプス=殺生によりNG説」が正しいとしよう。では男性はどうなのだ?男性が合成皮革の靴を履かねばいけない、などというマナーなどない。テレビのマナー先生も、男性についてはなぜか言及していない。

 

③男性であれ、女性であれ、巨大企業の社長や、一国の総理などが、その地位にふさわしい葬儀の際に、合皮の靴を履いて出席するというのか?100万円のスーツの下に、9800円の合皮の靴を?もしそんな場面が世界に配信されたら、それこそ笑いものだ。

 

最近では合皮の靴も進化して、一見すれば本革と見分けがつかないものも多い。しかし、シワがよってさえすれば、プロが見れば合皮か本革かの見分けがつく。

 

「足健」の見解

 

お方さまは「足と靴と健康協議会」という、靴に関する問題について専門的に扱う組織で上級シューフィッターという資格を有しています。

 

この問題について、「足と靴と健康協議会」事務局長に直接、問い合わせてみました。

 

その回答は、

 

お葬式用の靴が、布や合成皮革でなければいけない、との認識はない。ファーマルのパンプスは、

 

①光沢のない黒の、

 

②ノーマルなパンプスである、

 

と認識している。その種の問い合わせがあった場合はそう返答する。

 

 

との返答でした。

 

テレビが常に正しいわけでは…

 

テレビによる洗脳とは恐ろしいもので、 

 

「布製のパンプスで、ちょっとエエのんちょうだい!お葬式に履いていくやつ!」

 

というお客様は後を絶ちません。

 

しかしながら、靴のメーカーさんでも、そんな靴は作っていません。わざわざお葬式用として、布製や合成皮革の靴を作っていないのが実情です。

 

そんなお客様には、

 

「テレビで、そんなことをおっしゃられている方もいるようですが、こちらでは、お葬式に本革はマナー違反、とは考えていません。飾りなどのない、シンプルな黒のパンプスなら大丈夫ですよ」

 

と答えています。

 

そしてこれが正解なんでしょう。

 

なぜか誰かが言い始めたトンデモ説が、テレビに流布され真実の顔をするって、どこでもあることですね。

 

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