妻:ワーグナーっておるやん。音楽家。
夫:おるねえ。「地獄の黙示録」のテーマ。「ワルキューレの騎行」とかを作曲した人やろ。
妻:そうそう。「ニーベルングの指環」「ローエングリン」他。名曲多数。真の天才音楽家やな。
夫:そうなんや。
妻:でも人間のクズやってん。周知の事実。
夫:マジで?どんな風に?
妻:カネ欲しさに、金持ちの嫁はんを誘惑して寝る。この繰り返し。
夫:ゲス不倫やな。
妻:で、実際に才能があるもんやから、その才能に惚れ込んだ金持ちに湯水のごとくカネを使わせる。
夫:ゲスやなあ。
妻:で、金が欲しいからだけじゃなく、女好きやからあらゆる女に手ェを出す。
夫:ゲスやなあ。
妻:特に有名なゲス具合は、リストの娘に手ェ出したこと。ワーグナーはドイツの革命に失敗して、命からがら、ドイツを捨ててスイスに逃げるねん。その時に命を救ってくれたのが、スイスで作曲活動をしてたリスト。
夫:リスト知ってる。ピアノ曲が有名な人やね。
妻:その命の恩人・リストの娘・コジマは有名な指揮者・ハンス・ビューローの妻やってんけど。ハンス・ビューローはワーグナーの曲を好んで指揮しててんけど、自分の嫁が寝取られたもんやから、さすがにワーグナーの曲を指揮することはなくなってん。
夫:そりゃそうやろうな。
妻:で、当時はワーグナーはブラームスとめっちゃ仲が悪かってんけど、ハンス・ビューローはブラームスの曲を指揮するようになって行ってん。
夫:コジマとビューローは離婚せえへんかったん?
妻:したけど、ワーグナーの子供を身ごもって、出産して、そのあとで離婚してん。ビューローと結婚したままワーグナーの子供を出産してんで。ひどい話や。
夫:ひどいなあ。
妻:「ドイツ3大クズ野郎」の一人に数えられてるわ。ワーグナーのやつ。
夫:あとの二人は誰や!!