奈良マラソンは細かいアップダウンがずっと続きます。その累積標高差は約300メートル。
走りながら、低い山を一つ越えているくらいの標高差。
しかも、制限時間が6時間。
大阪マラソンや東京マラソンなど、都市型マラソンは7時間制限が一般的です。7時間なら、ほとんど練習していなくても、時間配分を計算して早歩きで乗り切れば、なんとか完走できる時間。
でも6時間となるとそうも行きません。キロ8分32秒は歩いて出せる速度ではありません。
しかも全行程が坂道。
ほとんどは、もちろん、それらを覚悟してやってきたランナーたちですが…。
35km地点、制限時間ギリギリにもなると、
「息もタエダエ」
なランナーたちが目立ってきます!!
そんなときのために役立つのがこれ!!
コールドスプレー!!
今回も6本、用意してまいりました。
また、同じ場所で応援をともにした大岡さんも用意されていました。
あの35km地点には10本以上、およそ5リットル分のコールドスプレーがありました。
あくまで僕の感覚ですが、1人の筋肉を冷やすのに必要な量は約50ミリリットル。
つまりあの場所には、約100人の筋肉を冷やせる量のコールドスプレーがありました。
いろんなマラソン大会の応援にこれを持って行っていますが、奈良マラソンの35km地点ほどこれを必要とするランナーが多い大会はありません。
今回も、
「まだスプレーを出すには早いかなあ」
と思って、足元に置いていると、それを目ざとく見つけたランナーが、
「スプレー、借りてもいいっすか?!」
と早くも声をかけてきました。
この種のスプレーを欲しがるのは、だいたい、4時間半のペーサーが通り過ぎたあたりからですが、そのランナーはサブ4ペースのランナーでした。
坂しかない奈良マラソンは、足の筋肉へのダメージがかなりキツイのです。
やがて、関門閉鎖まであと30分くらいになると…。
もはや走っているランナーより、歩いているランナーの方が多くなります。
練習が、いろんな理由で足りなかったランナーたち。
いっときの気休めかもしれませんが、腫れた筋肉をコールドスプレーで冷やし、気力を取り戻せ!!
そこで僕は叫びました!!
「奈良マラソン、ナメてたけど、なんとかゴールしたいヒト、集まれぇ〜〜!!」
すると、集まる集まる!!
妙齢の女性であろうが、短パンをたくし上げ、
「股関節にお願いします!!」
と必死の形相で訴えかけてきます!!
そしてここで!!
「奈良マラソン35km地点、コールドスプレー吹き付け希望が多かった患部ランキング ベスト10」
を発表します!!
まずは
番外編!!
・「肩」、「腕」!!
共に、ごくごく少数ながらいらっしゃいました!!足、ちゃうんかーい!!ってツッコミを入れましたが、フォームのくせなんかで、このあたりが痛い、というか凝る、と言った症状ではないかと思います!!
それではベスト10の発表です!!
第10位!!
・「わからない」!!
これ、吹き付けてる側からすればいちばん困る答えです(^_^;)!!
あんったの脚だろ!!って突っ込みたくなるんですが、ランナーとしては脚が痛すぎてもはやどこが痛いかわからないんでしょうね!!
続いて
第9位!!
・「脚、ぜんぶ」!!
これも7位と同じく、もはやどこもかしこも痛くて、一箇所に限定できない状態になっているんでしょう!!
続きまして
第8位!!
・「すね」
少数ながらすねの痛みを訴えるランナーもいらっしゃいました。シンスプリントの箇所ですね、注意しましょう!!
神セブン入りを果たした
第7位!!
・「お尻」!!
ここはランナーとしては是非とも鍛えておきたいところですね!!僕もドクから尻を鍛えよと口を酸っぱくして言われております!!
そして
第6位!!
・「股関節」!!
先述しましたが、女性がそこを訴えた場合にドギマギして困りました!!大抵の場合、お方さまに代わってもらいましたよ!!エロくないよ!!
いよいよ
第5位!!
・「足首」!!
全行程が坂道ということもあり、足首への負担が多くなるのでしょうか!!
第4位!!
・「太ももの後ろ」!!
ハムストリングスの部分、ここに何かがあったら大変です!!ここを訴えるランナーにはなるべく丁寧に噴射しました!!
いよいよベスト3の発表です!!
第3位!!
・「ふくらはぎ」!!
そりゃそうでしょう!!すべからく、この部分は疲労します。第1位でないのが不思議なくらいです!!
そして
第2位!!
・「太ももの前」!!
やはりここを訴えるランナーが多かったです!!特に下り坂で負担がかかるこの部分。ランニングにおいては、登りよりも、実は下りの方が難しいと言われています。やはりうまく使えていない人が多いのではないか、と思われます!!
そして映えある第1位の発表です!!
第1位!!
・「ひざ」!!
ひざは極めて複雑な箇所ですから、痛めると辛いですね!!ひざ痛を訴える人はたいていの場合、スプレーすると「んんんんんん〜〜ん!!効くぅぅぅ〜〜!!」と悶絶していました!!
しかし、なぜひざが1位なのか?
これは、応援コンシェルジュのお方さまにとっても不思議な現象だったようです。
奈良マラソンに似た坂道コースである「下関海響マラソン」の際には、やはり「前もも」が1位だった、とのことです。
ここでコールドスプレーをふったランナーさんの全てがゴールできていたらいいと思います!!
そして、僕も含めて、もっと練習に励んで、来年はここを素通りできるようになろうぜ!!