走れダイエットランナー!

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ネタバレあり!!「グレートレース」『断崖絶壁に愚か者が挑む 孤島レユニオン100マイルレース』、めまぐるしく変わるトップ争い、突如現れる第三の男、そして日本人の熾烈な争いなど、たっぷりあった見ごたえの中で、最も輝いていたランナーは、44位でゴールされました!!

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3/21に放送された「グレートレース」、『断崖絶壁に愚か者が挑む 孤島レユニオン100マイルレース』、実に見応えのある番組でした。

 

4/5まで、NHKオンデマンドで108円で見れるようです!!

www.nhk-ondemand.jp

 

番組の構成も、これまでのグレートレースと、若干ですが変えて来ていて。

 

ナレーションが、

 

「おいおい、選手は愚か者呼ばわりかよ!!」

 

 

と、ここまでくだけた言い方って今までしていませんでしたし。

 

めまぐるしくトップが入れ替わる中、ヒタヒタと忍びよる第三の男、を前半の終わりにちらりと紹介する、あんなドラマチックな演出も今までなかったし。

 

彼の顔が初めて見えた時、「時間を巻き戻してみよう!」的な、遊び心溢れる演出も、今までにはなく。

 

これまでの優等生的な演出から、少し遊び心ある構成に変えて来たなーと感じました。

 

見ごたえのあったレース展開

 

トップ争い

 

レースそのものもむちゃくちゃ見応えがあり。

 

前半を猛ダッシュで走り、大差をつけたい数名の若い優勝候補と、それを上回る走りをする地元の若者と。

 

彼らをジワジワと追い詰める、老獪な47歳のプロランナー。

 

大差で優勝候補がぶっちぎるか、と思いきや…。

 

全く無名な第三の男が後半、突如として姿を現し。

 

力尽きた優勝候補はおろか、老獪ランナーさえ抜き去り。

 

無名の選手が優勝をかっさらう、というドラマのような展開。

 

日本人同士の闘い

 

さらに、日本人トップを争う大瀬さんと奥宮さんの息詰まる対決も面白く。

 

いつも思いますが、こんなとてつもないレースを、ここまでランナーに密着して、息詰まる白身のドキュメンタリーを作ってくれるNHK取材班はすごいなあ、と思います。

 

最も印象深かったもの

 

今回、最も印象的だったのは…。

 

めまぐるしく変わるトップ争いでも、日本人同士の抜きつ抜かれつの攻防でもなく…。

 

44位でゴールした鏑木さんの、レースに対する愛情といいますか、真摯な態度といいますか。

 

順位にこだわらず、何が何でも完走するというその姿勢に、最も心を打たれました。

 

プロ意識とレース愛は両立しないのか

 

プロのランナーは、その超人的な肉体を研ぎ澄まして研ぎ澄まして、優勝を狙って、こんなとてつもないレースに向けて練習を積み重ねているので。

 

優勝、少なくとも入賞、以外は意味がない、という思い、あるいは決意、で走られている方も多いと思います。

 

その辺りのシビアな損得勘定と。

 

スポーツマンシップとの折り合いって…。

 

どうやってつけたらいいんだろう、と常々思っていて。(もちろん、いち視聴者としての、無責任な立場で、ですが)

 

160km、累積標高1,000m、を20数時間で走破する超人たちの気持ちなど、われわれ凡人には推し量ることさえできませんが。

 

トップを走ってて、何かの歯車の違いで順位が落ちて。

 

それでも、なんとか完走を目指す、って場面はほとんど放送されたことはなく。

 

もちろん、次のレースを考えて、退く決断も早めにするのが一流ランナー、なのかもしれませんが。

 

甘い、青い、アマチュアランナーから見ると、「スポーツマンシップ」とか「レース愛」って考え方もあってもいいのでは、と思ってしまうことも確かで。

 

鏑木さんの誇りとレース愛

 

今回、鏑木さんは、この大会を過去に2回もDNFして、一度も完走できていない、という「苦手意識の克服」という意味も大きかったのだろう、とは思いますが。

 

何位でもいい、何が何でも完走するんだ、と何度も口にされながら走っていらっしゃってて。

 

スタートから19時間が経った頃、55位の位置にいた鏑木さんが、

 

曲がりなりにも、一応さ、世界3位になった人間だからさ、こんな順位で走るのはすごいみっともないんだけど。自分でも腹立たしいけど。でもけじめだから、もう。どんな順位でもいい。何が何でも。何が何でもゴールする。

 

結局、鏑木さんは44位でゴールされます。

 

2019年に、再びUTMBを目指すことを公言されている鏑木さん。

 

その流れの中で、苦手意識克服のためにも、何としてもゴールしたかった大会、なのかもしれませんが。

 

トップランナーの鏑木さんが、「みっともない」順位だろうが、何があってもゴールする、というその姿勢は、スポーツマンとして美しく映り。

 

ゴール後、走ってきた道に深々と一礼されるすの姿はスポーツマンシップにあふれ。

 

優勝したランナー以上に輝いて見えました。

 

NHKも、よくぞ鏑木さんの姿をずっと追ってくれたものだ、と思いました。

 

trailrunningworld.jp