今回の激レアさんは、
「50歳からダイエット目的でトレーニングを始めた結果、ある競技で世界から恐れられる怪物になった給食調理員さん」
ことサワさん。
ある競技とはベンチプレス。
今夜11:15〜の #激レアさん は!
— 激レアさんを連れてきた。 (@geki_rare) 2018年4月9日
ダイエット目的で50歳からトレーニングを始めた結果、世界から恐れられる事になった給食調理員さん🍴
ひょんな事から始まった数々の逸話に、スタジオは笑いと感動の渦に包まれたぞ〜🤣🤔😆
気軽に観てくれよな〜😋💕#若林正恭 #沢村一樹 #横澤夏子 #弘中綾香 pic.twitter.com/o6LAKgXfq1
世界王者には見えない外見
丸々とした身体ににこやかな笑顔。MCの若林は
「タイムマシーン3号の関さんのお母さん?」
と言いますが、確かにそっくり。
しかし後々わかってくることですが彼女、他の選手が逆立ちしても追いつけないほどの、圧倒的な世界王者なのでした…。
ベンチプレス、初心者には
そもそもベンチプレスという競技。
仰向けになりバーベルをいったん胸まで下ろし、そこから持ち上げる、という競技ですが。
初心者の成人男性なら40kg。
初心者の成人女性なら20kg。
をあげられるかどうか、という世界。
番組内で体重65kgの若林が80kgに挑むも、「微動だにしない」という状況。
これを68歳、148cm、74kgのサワさん、軽々と上げ下げします。
遅咲きの怪物には理由があった
サワさんの経歴
28歳から給食のお姉さんとして働き始めたサワさん。
当時の身長は148cm、体重58kg。
給食のお仕事
彼女のお仕事の内容とは…。
・米7.6kg分のおにぎりを、140人×2=280個
・推定重量40kgのお鍋(直径60cm、高さ30cm)を持って移動。
といった内容。
サワさん:ガスコンロの位置がかなり高いので。私、背が低いので、立ち上がりながら(腰からかなり上の部分で)持ち上げるので、かなり厳しかったです。
月日は流れ
こうして22年の月日が経過。
50歳の健康診断において、体重は66kgに増えたサワさん、「太り過ぎ」と診断されて…。
ダイエットのため「ボクササイズ」ジムに通うことに。
ジムで見たベンチプレス
そこで男性陣があげていたベンチプレスを見て、一度やってみたいという気持ちが湧き上がってきて。
トレーナーさんにお願いして見たところ、
「給食をやっているから、まあまあ力はあるかも」
と思ったトレーナーさん、サワさんがベンチプレスを上げることを許可。
最初にセットされた重量は
50kg。
これをサワさん、ヒョイっとあげてしまい、ジム中を驚かせます!
前述の通り、初心者女性は20kgが上がればすごい、と言われる世界で、50kgをいともたやすくあげたサワさん。
弘中アナ:その様子を見たジムの人は、こうつぶやいたと言われています。
「て、天才が、あ、現れたぁぁ!!」
若林:そんな「少年ジャンプ感」で言ったの(笑)?
サワさん:確かに「普通じゃないよ」とは言われました。
給食のシステムが生んだ怪物
筋肉の専門家の分析によれば、彼女の秘密は以下の通り。
①280個のおにぎりを毎日作る→大胸筋、上腕三頭筋、前腕筋の筋力がUP!!
②40kgのお鍋の持ち運び→三角筋、上腕二頭筋、大臀筋の筋力がUP!!
知らないうちに、22年間、筋肉を鍛え上げていたサワさん。
最初は2人で持ち運んでいたお鍋を、いつしか1人で運べるようになっていた自分に、仕事のおかげで筋肉がついていたことの自覚はあった、とのことでした。
背筋の問題
給食システムでは、ベンチプレスに重要な背筋は鍛えられないのですが…。
実は、もともと背筋だけは異常に発達していたサワさん。
給食調理員になるため19人が試験を受験、合格は2人という狭き門を通ったとき…。
なぜか背筋を計るテストがあり。
サワさんは90kg、もう1人の合格者は100kg。
どうやら、背筋が強かった2名が給食調理員として選ばれたようです。
これは腰が強く、重いものを運べる人材を探していた、ということと思われ。
そもそも潜在的な素質は有していたのでした。
ゴリゴリのベンチプレス系ジムへ
こうして自分にベンチプレスの素質があると直感したサワさん。
ベンチプレス系のジムに入会します。
週2でジム通い、週5で給食の仕事。
給食仕事=ジムなので、
週7でジムに行っている
という状況になります。
数ヶ月後…。
80kgを軽々と上げるレベルに。
1年後
全日本マスターズベンチプレス選手権に出場することになります。
全日本マスターズベンチプレス選手とは…。
40代以上の年齢、階級、男女の部で分かれ競う大会のこと。
・1回目の挑戦=90kg(練習より重い)
→ヒョイ。とあげる。
・2回目=95kg
→ヒョイ。
・3回目=105kg
→ヒョイ。
=開始1年で日本チャンピオンに!!
世界への挑戦
日本チャンピオンになり、世界への切符を手にしたサワさん。
サワさん:海外の選手は私より背が高くて。私なんか子供のような感じだから、圧倒されたっていう部分はありますね。
初めて臨んだ世界大会の結果は…。
圧倒的大差で世界チャンピオンに!!
1位のサワさんは100kgをあげ、
2位のオランダの選手は80kg。
3位のドイツの選手は67.5kg。
2位の選手でさえ、サワさんに20kgも及ばないという大差。
世界最強!給食のおばちゃん伝説
大会年度 | 記録 | 結果 |
2001 | 100kg | 初優勝 |
2002 | 110kg | さっくり優勝 |
2004 | 112.5kg | 敵が逃げて優勝 |
2005 | 120kg | 敵が逃げて優勝 |
2006 | 102.5kg | 忘れ物をしても優勝 |
2007 | 105.5kg | 敵が逃げて優勝 |
2008 | 105kg | 敵が逃げて優勝 |
2009 | 110kg | 敵が逃げて優勝 |
2010 | 110kg | 給食おばちゃん定年しても優勝 |
2011 | 97.5kg | 肘、曲がりっぱでギリ優勝 |
2012 | 111kg | 優勝 |
2013 | 97.5kg | 優勝 |
2014 | 95.5kg | 優勝 |
2015 | 97.5kg | 優勝 |
2016 | 120kg | 過去最大の差でゴリゴリに優勝 |
2017 | 110kg | 呼吸するように優勝 |
・2006年度はある理由でメンタルをやられてしまったサワさん。ユニフォームを忘れるという失態を犯し、現地で必死に探して調達する、などかなりモチベーションが低下する中でも優勝。
・2011年には競技人生最大のピンチ、「雪かき中の事故で、肘が伸ばせない怪我」という状況になっても優勝してしまいます。
・2016年は、2位との差が実に40kgという圧倒的大差で優勝されています。
世界大会優勝16回。
ちなみに2003年は…?
実はこの表、よく見ると2003年度がありません。
つまりサワさんは2003年度はなんらかの理由で大会に参加されなかったか、優勝をのがされたかという事情があったと思われ。
16連勝、という表現は使われていませんでした。
今年=10年に1度のピンチの年
大会の年齢は10歳ごとに分類されます。今年69歳のサワさん、つまり60代最後の年であるわけで。
逆に、去年まで50代だったジャスト60歳の選手と戦わなければいけない、節目の年。
全日本大会
番組では、先日行われた全日本大会の模様が流され。
やはりサワさんの名前は選手にとって憧れの名前であるようでした!!
サワさんの階級である女子60代84kg級(72kg〜84kg)には…。
日本には挑戦者すらいない状況。つまりエントリーしているのはサワさん1人。
孤高なチャンピオンの目標とは
戦う相手がいない中、サワさんのモチベーションは…。
過去の自己最高が去年の122.5kg。今年は125kgが目標
と試合前のインタビューに答えられていました。
そして結果は
1回目 107kg 軽々と成功
2回目 115kg 危なげなく成功。
3回目 125kg 見事成功!(日本新記録)
こうして自己の持つ日本記録を更新されたサワさん。
おそらくは、世界大会でも優勝されることは間違いないと思われます!!
50から始めたスポーツで世界一になれるなんて…。
同年代の人たちに、大いなる希望を与えてくれる、素晴らしい人物でした!!