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4/24「激レアさんを連れてきた。」家族に内緒で廃映画館を復活させた自由人。ただの映画好きのおじさんが、倒産した映画館に住むと、いつしか町中の期待を背負って、映画館を再オープンした、まるで映画みたいなハートフルな物語。

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今回の激レアさんは…。

 

廃業したボロボロの映画館自宅として住み始めた結果映画館の営業までする羽目になった人とその妻

 

ことヨシノリさんと、その奥さんのカツラさん。

 

 

ゲストの関根さんがヨシノリさんの外見を

 

関根:シロイルカみたい

 

と評するほど、少年のような自由人を感じ取れる人物。

  

かといって、無職というわけでなく、電話回線の修理会社を経営する社長さんなのでした。

 

その彼が、なぜ映画館を経営するに至ったのでしょう。

 

そこには、真実だけが持つ、とてもハートフルな物語があるのでした。

 

第一章「未知との遭遇」

 

吸い込まれるように

 

ヨシノリさんは千葉県在住。妻と2人の子供の4人家族。

 

2011年11月、秋田県大館市で長期の仕事が入りました。

 

現地で賃貸の部屋を探して歩いていると、

 

賃貸物件

 

と書かれた建物が目に入りました。

 

壁には

 

御成

 

と書かれていて。

 

のちにわかるのですが、ここが廃業した映画館・御成座(おなりざ)。

 

御成座の「座」が取れているほど建物が荒廃していたわけです。

 

しかしヨシノリさん、ここを

 

ハイツ御成

 

と勘違い。

 

なぜか、この建物に惹かれるものを感じて、内見がしたい、ということで管理人さんに連絡したのでした。

 

鍵を開けてもらい、中を覗くと…。

 

内部は荒れ放題。

 

とても住めたもんじゃない、適当に見たら帰ろう、と内心、思っていました。

 

電気もつかない中、扉を開け、懐中電灯で照らし出されたのは

 

広い広い空間に、

 

巨大な白い幕と大量の椅子。

 

ここで初めてヨシノリさんは、ここが映画館であることに気づいた、と言います。

 

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大の映画小僧だったヨシノリさん、ここに住んだら映画が見放題だ、と思います。

 

若林:映画好きのヨシノリさんが吸い込まれていったんだから。アパートだと思って。ここまでの流れ、「フィールド・オブ・ドリームス」と一緒ですね!

 

こうしてヨシノリさんは、「最高のホームシアターゲットだぜ!」とばかりにここに住むことを決意。

 

ただ、問題は、この人…。色んなことにおいてなぜか全然言わない男で。

 

映画館に住むことも、家族にノー報告ノー相談のまま進めていたのでした。

 

第二章 「ニューシネマパラダイス」

 

御成座の家賃

 

管理人さんは、雨漏りするこの物件に借り手がつくとは思っていなくて。

 

ヨシノリさんが借りる、といったとき、家賃も何も考えていなかったようで。

 

敷金礼金不要、家賃もいくらでもいい

 

と言われたようなんですが、最終的には

 

1ヶ月の賃貸料=5万5千円

 

と決まりました。

 

御成座の歴史

 

大掃除をしていると、御成座の深い歴史に気づくことになります…。

 

1952年 洋画の専門館としてオープン

 

1955年 火災により消失

 

同年 2代目御成座再建

 

1997年 「タイタニック」で最多動員を記録。外に長蛇の列ができた。

 

2005年 経営難により閉館

 

 

第三章 「御成座の怪人」

 

なぜ営業?

 

ある日、ヨシノリさんが御成座の中で改修作業をしていると、背後に人の気配が。

 

振り返ると、見知らぬおじいが満面の笑顔で立っています。

 

ヨシノリさん:あの、何か?

 

おじい:ここで見た西部劇、あれ、最高だった…。

 

ヨシノリさん:あ、以前、来られてたんですか?

 

おじい:また…。観られるといいなあ…。

 

 

若林:マジな話、霊の可能性あるよ。

 

(場内爆笑)

 

若林:そのおじいさん、これ言い終わったあと、スクリーンにスゥ〜って。入っていかなかったですか?

 

ヨシノリさん:そう言えば帰り見てないような気がする…。

 

関根:えっ!それ以来、会ってない?

 

ヨシノリさん:会ってないです。

 

弘中アナ:ええっ?!

 

若林:これね。フィールド・オブ・ドリームスもそうだった。グラウンド作ったら、ボール投げてる人がいたんだ。で、藪の中にスゥ〜っと。

 

関根:そうだ!

 

若林:だからこのおじいは!伝えにきたんだ、「映画館を作ろう」って!!

 

 

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 またその後もこんなことがありました。同じく改修していると突然、団体客が押し寄せてきて。

  

団体客:おい!何やってんだ!

 

ヨシノリさん:いや、掃除ですけど…。

 

団体客:再オープンするのは本当か?

 

ヨシノリさん:いや、そんなつもりは…。

 

団体客:その気なら応援するよ!

 

 

団体客は地元の商店街の人たち。ヨシノリさんが御成座を改修しているということを聞きつけてやってきたのでした。

 

その後もほぼ毎日、誰かがやってきては、

 

オープンするって聞いたよ、楽しみだー

 

という言葉を残していきます。

 

弘中アナ:ということでヨシノリさん、こうなってしまいます。「映画館を再開しないと」「空気読めないヤツ状態」

 

(場内爆笑)

 

関根:追い詰められちゃったんだ!

 

若林:町ぐるみでね!

 

ヨシノリさん自身、掃除して綺麗になるにつれて、

 

「ここにもう一度お客さんが呼べたらすごいな」

 

と思うようになっていきます。

 

しかし、ヨシノリさんはこの段階でもまだ家族には何もいっていないのでした。

 

奥さんにバレたのは、

  

映画館をホームシアターにしようと、高額なプロジェクターを購入

請求書が奥さんに届く

 

という流れで、映画館に住んでいることを打ち明けたのでした。

 

しかし何も言わないヨシノリさんは、ことここに至っても、密かに思い始めている

 

映画館を経営しようかな

 

という思いについては言わないのでした。

 

というのも、

 

再オープンって言っても、2ヶ月程度でやめればいいのでは?

 

無理そうなら再オープンそのものも諦めればいいし。

 

という程度の軽いノリで考えていたのです。

 

ところが…。

 

御成座再オープンの噂が広がり…。

 

・新聞記事になったり(秋田魁新報2014年3月27日版)

 

・NHKに取材されたり

 

だんだんとことが大きくなってきます。

 

そしてヨシノリさんはこの状況を使命と感じ、再オープンを決意します!

 

onariza.oodate.or.jp

 

第四章「映画館はつらいよ」

 

見えてきた問題

 

お金がかかる問題

 

・壁や床は自分で直せますが防災設備は業者に頼まなければならない。

300万円

 

・トイレ修理費

60万円

 

・映写機整備

50万円

 

・「座」の看板 

9万円

 

また、お金以外でも映写技師がいない、という問題などもなんとか処理して…。

 

オープン2ヶ月前。

 

ここに至ってついに、全てを奥さんに告白します。

 

ヨシノリさん:秋田で映画館を営業したいと思ってる。

っていうか、もうする。

こっち来て、一緒にやってよ!

 

 

関根:これ言われて奥さんどう思いました?

 

奥さん:ふざけるな!!(と思った)

 

ご家族にはお子さん2人もいます。特に上のお兄ちゃんは、来年から野球のレギュラーになれると喜んでいた矢先の出来事。

 

ヨシノリさんの熱意が伝わり、なんとか家族も同意してくれて。

 

一家で秋田に引っ越すことに。

 

そして…。

 

2014年7月 御成座再オープン。

 

最盛期は複数あった映画館が一つもなくなっていたこともあり。

 

再オープンは町中から歓迎されました。

 

また、ヨシノリさんはこの御成座をただ映画館としてだけではなく、ライブ会場など様々なイベント会場として使えるようにしました。

 

映画そのものも、通常より500円ほど安く。
 

柴咲コウがライブをしたこともある

 

一般客も2時間1300円で貸切可

 

また、一般の人がボランティアで絵看板を描いて御成座に提供してくださっていたり。

 

 

町ぐるみで御成座をサポートしてくれているのがわかる、とても心温まるエピソードでした!! 

 

4/30まで、Tverで視聴可能です!

 

tver.jp