5月12日に放送された「世界!極タウンに住んでみる」において、ララムリ=タラウマラ族の紹介がありました。
今回のキーパーソンです!
— 【公式】『世界!極タウンに住んでみる』 (@kyokutown) 2018年5月12日
本当に走るのか?なぜ走るのか⁇
この方はどこに出てくるか…見届けてください! pic.twitter.com/kn0S81Wuqk
井上玲央人(いのうえ・れおと)なる芸人さんが、ララムリの村に住んでみる、という企画。
ララムリを扱った番組は多い
ララムリ=タラウマラ族を扱ったテレビ番組についてはこれまでもけっこうありました。
また、2011年にNHKで放送された「人は走るために生まれた〜メキシコ山岳民族 驚異の持久力」というドキュメンタリーも先日再放送していました。
もちろん全ての元になったのはこの本で。
彼がララムリの住む村へ向かう道のりは、ほぼ前述の「メキシコ・チワワ太平洋鉄道」と同じルートで。
クリストファー・マクドゥーガルが、麻薬組織の影に怯えながら、命からがら辿った道のりは、今や遠い昔のようで。
彼らの元にたどり着く安全で正しいルートがちゃんと確立しているようでした。
排他的な性格?
「BORN TO RUN 走るために生まれた」の中では、ララムリはとても排他的な民族で、よほど信頼されないと中には入り込めない、という記述が印象的でしたが。
「あんなふうに近づいたのがまずかったんだ」サルバドールは悔やんでいた。興奮のあまり、タラウマラ族の作法の大原則を破ってしまったんだ。タラウマラ族の洞窟に接近する場合は、その前に数十メートル離れた地面に座って待たなければならない。そしてしばらくあらぬ方向を見て、他にすることもないからぶらぶらしていると行った風を装う。誰かが現れて洞窟に招いてもらえたら、おめでとう。そうでなければ、さっさと立ち去ることだ。
「BORN TO RUN 走るために生まれた」 より
サン・ホセという村で出会ったこの人物は、なぜか最後まで名前が明らかになりませんでしたが。
今回のキーパーソンです!
— 【公式】『世界!極タウンに住んでみる』 (@kyokutown) 2018年5月12日
本当に走るのか?なぜ走るのか⁇
この方はどこに出てくるか…見届けてください! pic.twitter.com/kn0S81Wuqk
「この辺りの人々は歩くことはあるのか?」
という問いに対して無言を貫く、という不思議な部分はあったものの。
井上玲央人と、その後ろに最低4人いると思われる撮影スタッフに対してちゃんと受け答えもされていました。
身体能力
その後、薪を集めているロベルトさんという方と知り合い。
40kgの薪を持って走る彼と、子供ながら15kgの薪を持って走る息子さんの身体能力に驚き。
奥さんは24kgの水を背負って走ることにも驚き。
ピノーレよりチアを紹介すればいいのに。
トウモロコシの粉を水に溶かして飲ませるピノーレという飲み物を栄養ドリンクとして紹介していました。
ララムリで栄養ドリンクといえば、「BORN TO RUN」ではチアが紹介されていました。
スプーン一杯のチアは、鮭とホウレンソウ、ヒト成長ホルモンを材料にしたスムージーに近い。小さな種子の中にオメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸、タンパク質、カルシウム、鉄、亜鉛、食物繊維、抗酸化剤が詰め込まれている。無人島に一つだけ食料を持って行くとしたら、チアより優れたものはそうない。少なくとも、筋肉をつけ、コレステロール値を下げ、心臓病のリスクを減らしたい人にとってはそうだ。
「BORN TO RUN 走るために生まれた」より
が、ここではなぜかピノーレでした。ピノーレも紹介されていましたが、栄養ドリンクというよりは普通の飲み物として紹介されていたと思います。
チアの方が番組的にも面白いのに、とやや残念に思いました。
ワラーチ?ワラッチ?
もう説明する必要もないくらい、古タイヤを利用して作るあの履物。
番組では「ワラッチ」と紹介していました。
大抵は「ワラーチ」というのが一般的なようですが。
上級シューフィッターオススメの、普段ばきにも適した履物です。
わらじとワラッチ(ワラーチ)
江戸時代1914年に派遣された慶長遣欧使節団がメキシコに到着した際、サムライが履いていた「わらじ」にインスパイアされたとの説もある、と紹介されていました。
この説については初見でした。
アルヌルフォ登場
その後、かなり危険な崖を下って400年前から使われているという洞窟に住むことを許され。
サン・ホセ村とその崖に隣接した村を訪れると…。
電柱が立っていて電線が通っています。
たどり着いた家は…。
アルヌルフォの家。
おなじみ、第一回コッパーキャニオンウルトラマラソンでスコット・ジュレクをも制して優勝した方。
ララムリを扱った番組では必ずと言っていいほど顔を出される有名人。
おそらく番組的にも、彼と接触することは最初から台本にあったものと思われます。
ララムリがなぜ走るようになったかについては、17世紀にスペインがメキシコに侵略してきた際に、ララムリの祖先たちは争いを避けるためにコッパーキャニオンに逃げ延び、常に走ることで侵略者たちから身を守ってきた、という歴史が語られ。
ララヒッパリ
ララヒッパリが、アルヌルフォの家を中心に行われます。
もはや彼はこの村では最も時重要な人物となっていると思われます。
井上玲央人が、
このあたりの人々にとって、足が速いということが最も重要なこと。他に足が速い人がいると聞けば、その人に毒を盛る、という話も聞きました
というレポートをしましたが。
平和主義で知られるララムリにとってはにわかには信じがたい話。
夜中にたいまつを掲げながらララヒッパリを続け。
結局、どちらが勝ったかわからない、といういつものオチで終わります。
ララムリ関連の番組を何度も見てきた側としては、わらじとワラーチの関連性について言及した部分は初めて聞いた部分でしたが。
総じて新鮮味は感じなかった内容でした。
せめて、マラソン大会に参加でもして欲しかったなあ。