お方さまは料理上手。ただし…。
我が妻・お方さまの料理の腕前はというと、決して下手ではない、と言っておきましょう。
モノによっては「美味!」と皆をうならせる料理も多く。
ただ問題は、「異様に手際が悪い」という点。
丁寧に作りますが、「普通の人が3品作る間にやっと1品作る」というのがお方さま周辺に流れている時間軸。
出張カレー作り
特にカレーは親戚からの評判も良く、お方さまの休日に親戚宅に呼び出され、カレーを作らされたりしています。
そこはけっこうお金持ちの家なので…。
使う材料などには糸目をつけず。
いい材料で大量のカレーを作り、その一部を「我が家用」として持ち帰ることが手間賃がわり、というわけです。
肉の下処理・金持ちVer.
その際は100g1000円を超えるほどの肉を1kg以上買い込み。
・塩胡椒の後、すりおろしたニンニクと生姜を、丁寧に時間をかけてまんべんなくすり込み。
・フライパンで表面を焼き。
・飴色まで炒めた玉ねぎとともに、1時間くらい煮込む。
という下ごしらえをするそうです。
これを作ると、爪の間に入り込んだニンニクと生姜の匂いが1週間は取れない、というほど丁寧に下処理をします。
もう、その肉だけを食べても美味しくいただけそう…。
そいつが入ったカレーなので、美味しくないわけがなく。
親戚一同から絶大な人気を誇ります。
我が家≠お金持ち
しかしながら我が家には100g1000円の肉を買う余裕などはなく。
また我が家にとって運のいいことに、僕自身が幼少期より、「ひき肉入りのカレー」というとてもリーズナブルなカレーが好きだったことも幸いし。
我が家カレーのレシピ表の「肉」の欄は「ひき肉」がデフォルトとして設定されています。
しかしながら、ここに一つだけ条件があります。
それは、量。
量にこだわる理由
実は我が家カレーのレシピには、カレーにとって必需品とも言える「じゃがいも」は入れません。
カレーにとって、肉と双璧をなす主人公であるはずのじゃがいもを入れない理由はただ一つ。
ヤツは糖質のカタマリだからだ!!
つまり太らないように気をつけたカレーなのだ!!
カレーを食おうと思っている時点で既にダイエッター失格だとも思いますが、
「チリも積もれば山となる」とも言います。
いつの日か、じゃがいも糖質をカットしたチリが積もってスリムバディになる日を夢見て、今日もじゃがいも抜きカレーを食うのでした。
で、量
あ、そうそう、ひき肉の量の話ですが。
ひき肉カレーを作る際に素人が陥りやすい罠は、投入するひき肉の量が少なすぎるという点です。
普通のカレーを作る感覚で、そのまま肉をひき肉に変えた量では、ひき肉カレーは美味しくなりません。
量の目安は、他人が見たら「ええっ…」と引いてしまうほどの量。
最低でも、あなたが思っている3倍の量のひき肉をぶち込みましょう。
そうすることで、一見、貧相なイメージであるひき肉カレーは、どの部分を掬っても常に口の中にひき肉の味が広がる憎々肉肉しい味わいとなり。
じゃがいもがない寂しさを忘れさせてくれることでしょう。
新たなるカテゴリーの開発
このカレー、「普通の人なら引いてしまうの量のひき肉を投入する」、という意味で、
「引く肉カレー」
と呼ばれています。
また、
「糖質が高めの野菜を入れず、引くほどの量の肉を投入する」
という考え方は
「引く肉料理」
とカテゴライズされており。
①芋類を入れず豚肉を引くほど投入する「引く肉トン汁」
下までビッシリ豚肉が詰まった「引く肉トン汁」
②ピーマンが破裂するまでひき肉を詰め込む「引く肉ピーマン」
などがあります。
あ〜あ。親戚、早くまたカレー作りに来いって言わないかなぁ。