スーパーヒーローだらけの世の中
マーベルコミックのやDCコミックのスーパーヒーローものの大ヒットで、世界中が今スーパーヒーローであふれていると言っていい状態です。
先日も、かなりお年を召されたお婆ちゃんが「MARVEL」と大きく刺繍されたキャップをかぶってらっしゃいました。
たぶんコレです…。(^_^;)
スーパーヒーローが「悪」
スーパーヒーローの闇を描いた作品はこれまでもあったと思いますが、本作で描かれているのはもう「闇」なんてあやふやな言葉で語れない、完全な「悪」。
ヒーローたちは、表では人々に笑顔を振りまき、銀行強盗を捕まえ、鋼の肉体で銃弾を跳ね返しますが、その裏では…。
新入り美少女ヒーローに性的関係を強要し、
ヒーローの秘密を知ったものは極秘裏に暗殺。
それどころか、もっととんでもない悪行に手を染めているのでした…。
ボーイズ=一般人
「ザ・ボーイズ」は、スーパーヒーローたちの悪事を暴くため集まった4人の男たち。
ヒーローに恋人を殺された青年や、ヒーローに人生を狂わされた人物など。
この、パワーを持たない一般人が、ヒーローに立ち向かうという構図が斬新で面白い。
ヒーローに立ち向かう、という位置づけなら本来は悪者のはずで。
ボーイズの悪行
実際、「ザ・ボーイズ」は開始早々、1人のヒーローを殺害します。
そいつはダイアモンドの皮膚を持つヒーロー、どんな銃弾でも跳ね返すものの…。
ボーイズたちは知恵を絞り、爆弾を肛門から挿入。
体内は柔らかかったヒーローはあえなく爆死、というとんでもない殺し方。
「悪」と見なされても仕方ないボーイズですが…。
ボーイズを超える悪行
実はヒーローたちのやってることの方が輪をかけて極悪非道なため、ボーイズの所業が可愛く見えてしまいます。
新人の美少女ヒーロー「スターライト」に、アクアマンそっくりの「ディープ」は性的関係を強要。でもこんなのはまだ序の口で。
無敵なヒーロー「ホームランダー」は、彼らの秘密を知った市長の飛行機を撃墜。
超高速で移動するフラッシュばりのヒーロー「Aトレイン」はドラッグでラリって一般人にぶつかり、木っ端微塵に吹き飛ばし。
ハイジャック機を救うため乗り込むも、誤って機械を破壊、乗客120人を見捨てて逃げたり。
とにかく極悪非道。
それらの様子が、暗いタッチながらも面白く。
ダークな笑い
「ホームランダー」の目から出た光線が人間を切り裂く様子がリアルに描かれていたり、女ヒーローが一般人と性行為中に頭蓋骨を破壊し、脳がぶちまけられるところなど、
グロと笑いが同居していて、面白く見ることができます。
ヒーローたちを笑え
メズナー
また、いちばん笑うのが第6話に登場するメズナー役のハーレイ・ジョエル・オスメント。
「シックスセンス」などで天才子役ともてはやされながら落ちぶれ、ブクブク太ってしまったことは周知の事実ですが、
彼が演じる「メズナー」は、幼い頃は優秀な読心術のヒーロー。難事件を解決する少年能力者でありながら、今はすっかり落ちぶれてしまった、まさに、現実の彼そのもの。
ホームランダー
無敵のヒーロー、「ホームランダー」。スーパーマンとキャプテンアメリカを足して2で割った外見の彼。実は副社長スティルウェルのオッパイをチュバチュバする性壁を持ち、
エゼキエル
「キリストの信仰を取り戻し、世界からゲイを治す」と公言するヒーローは実は真性のゲイで、
トランスルーセント
透明になれるヒーローは、いつも女子トイレで覗きばかりしていたり、
Aトレイン
高速移動のライバルに勝つため、ドラッグに頼ったり、
とにかく、ヒーローの側がもうメチャクチャな状態で、笑うしかありません。
ヒーローにもはや道徳といった概念はなく。
善側と悪側が逆転
表向きは善なるヒーローなのに、実は極悪な彼らと戦う、一般人のボーイズたち。
非力な彼らが知恵を出し合い、ヒーローたちと対決する姿が見ものです。
『ボート』の秘密
また、そんな極悪ヒーローを束ねる巨大組織・『ボート』の中に眠る秘密こそ、それに輪をかけて極悪で。
軍を掌握するための彼らの計略は、背筋が凍るほど恐ろしいもの。
やがて『ボート』は内部から崩壊しつつ、
ラストは大きな秘密が暴露され…。
シーズン2に続く、といった終わり方でした。
シーズン2へ!!
とにかく、リアルに描かれるヒーローたちの変態的な性的嗜好などを笑えるか笑えないかでこの作品に対する評価は変わってくるとは思いますが、
ヒーロー映画全盛の今、アンチテーゼとしてその馬鹿さ加減を笑い飛ばすにはうってつけのドラマです!!
早く第2シーズンが見たい!!