二つの道の巡礼者
熊野古道とスペインのサンチャゴ巡礼道を歩くことで与えられる称号、「二つの道の巡礼者」
熊野古道好きのわれわれ夫婦としては、つねづね、ぜひチャレンジしてみたいと思っていました。
熊野古道は、
とても歩きやすく美しい、中辺路ルートや、
果無峠ごえの、険しい小辺路ルートなどを歩きました。
歩くルートは
そして今回は、この「二つの道の巡礼者」になるべく、
●徒歩で滝尻王子から熊野本宮大社(38km)まで巡礼する
というルートを歩く選択をしました。
ただし、1日で踏破できる道ではありません。
普通の人は、数日かけて、途中で宿に泊まって踏破されるのですが。
われわれは定期的に和歌山の親戚宅に遊びに来ているので、
何回かに分けて踏破しようと考えています。
滝尻王子から熊野本宮大社
実際には、われわれは途中までは踏破しています。
発心門王子〜熊野本宮大社までは何度も歩いているので。
実際には滝尻王子から発心門王子までを歩くとコンプリートできることになります。
険しい道
でもこの道はおそらく、とてつもなく険しい道のはず。
FBでつながっている、サロマンブルーの強靭なランナーさんをして、
熊野古道ですが、中辺路は初心者向けとなっていますが、滝尻王子~熊野本宮大社を歩こうとすると、かなり歩けないと無理です。さらにいくつかの装備が必要です。
と言わしめるほどの道。
特に、必要な装備として、
ヘッドライト、ハンドライト等のライト。季節にもよ
りますが、私達の行った11月では4時を過ぎる熊野古道 は薄暗くなります。5時になると真っ暗です。あたりに明 かりは全くありません。ライトがないと、歩くことが出来 ません。危険です。
われわれは遅くとも3時には歩き終えるつもりでしたから、ライトは不要と思われましたが。
万一に備えて、購入して臨みました。
さて、今回われわれが臨むのは、スタート地点の滝尻王子から近露王子までの約13km、休憩時間込みの約7時間のコース。
8:18、クルマは、滝尻王子すぐ横の公衆トイレ前に。熊野古道歩きでここに駐車が可能であることは、熊野古道館で確認済み。
滝尻王子すぐ横のカフェ。「しそジュースあります」の文字にお方さまが感激。体力が蘇るしそジュース、戻って来たら必ず飲もう、と決めて出発。
スタート
8:25、滝尻王子スタート。
歩き始めて5分後…。
看板を見た3分後…。
胎内くぐり、乳岩、を経て…。
8:49、不寝王子(ねずおうじ)に到着。
スタンプ押して、出発。
不寝王子を出るとすぐに、とんでもない上り坂。
基本的には、こんな上り坂が延々と続く道。
まだまだ続く…。
9:18、かなり上って、頂上か?と思った立て札には…。この道の頂上は688メートル。まだまだやん…。(^_^;)
下りは下りで、足場が悪く急で、かなりハード。
本来の熊野古道から少し外れる「遊歩道飯盛山線」を歩くと…。
展望台から、素晴らしい景色が!!
車道から熊野古道へ戻る道、ややわかりにくい!!
高原熊野神社前の展望台。
高原熊野神社
の、ご神木。
旧旅籠通り。民家の前に軽食が売っています。
100円でポテトチップを買いました。
ポニー!!と呼ぶと出て来てくれました!!
旧旅籠通りを抜けると、4時間、民家もなく。
我々の前を行く、西洋人の青年。軽装備ながら、山歩きに慣れた軽快な足取り。
ザ!!熊野古道!!と言った道。
大門王子。
すれ違う人、全員が西洋人
十丈王子前で12時になり。
かなりお腹が空いていたお方さまが辛抱たまらず。
そのあたりの陽が差し込んでいる広場で、コンビニで買って来たおにぎりとパンで昼食にしました。
この日は、30人ほどの人々とすれ違いましたが。
日本人は、初老のご夫婦1組だけで。
あとは全員が、西洋人でした。
熊野古道を歩くアジア人は皆無で、なぜか西洋人に人気。
十丈王子には…
お手洗いがあります。協力金、100円だけですが!!
残念だったのが、このお手洗いの中に、ゴミが捨ててあったことです。
コンビニ袋に入った、コンビニ弁当の空き容器。
僕が入った個室にもありましたが、お方さまが入った個室にもあった、とのことで。
多分このあたりは、普通に歩けば滝尻から入ってちょうどお昼に差し掛かるので、お昼スポットなのでしょう。
空き容器、必ず持ち帰りましょう!!
頂上!!
12:59、ついにたどり着いた頂上!!上多和茶屋跡。688メートル!!
この女性グループも西洋の人たちで。推定体重100kgの大柄の女性もいらっしゃいましたが、スイスイと激しい山道を登って行かれます。
西洋の人たちは、われわれが思っている以上に、山に慣れ親しんでいらっしゃると思いました!!
後半も気を抜かず!!
大坂本王子。
紅葉も色づき。
清流にはカニが。
牛馬童子到着、14:24。
ずんずん下って来ます。下りがまた、しんどい。
まだまだ元気なお方さま。
川を渡るとゴールだ!!
近露王子到着、14:43。
近露王子のすぐそばにあるなかへち美術館。そこから滝尻王子へ戻るバスが出ています。
のどかなバス停。
滝尻王子に戻ると、例のカフェの猫が出迎えてくれました。16時ちょうど。
こうして、6時間半、累積標高差1,086mの大冒険は終わりました。
次は近露王子から、迂回路のあたりまで行こうと思っています!!