雨の中の応援者たち
さて、視点をこちら側に向けてみましょう。
これが2月25日の大阪市の天気の推移です。
ランナーが走った時間帯、9時10時は降水量はゼロ、
11時で0.5ミリ、12時で1ミリ、13時で0.5ミリ、14時ゼロ、15時0.5ミリとなっていて、
この数字だけ見れば雨なんかほとんど降ってないじゃん?って思えるかもしれません。
ですが…
この足元の水のたまり具合や…
平坦なアスファルトに水がたまりつつある道路、
荷物を守るためかぶせたビニールの水滴、
などでお分かりいただけるかもしれませんが、数字で表れるような雨ではなく、
決して侮れない量の雨が降っていました。
また気温もまったく上がらず、
数名ですがエマージェンシーシートにくるまりながら、ガタガタと震えていたランナーさんもお見掛けしました。
そんな中、道端で9時から15時までの6時間、われわれは応援を続けていたわけですが、
「寒くないですか?」
とか
「雨に濡れてないですか?」
とか、ランナーさんから逆に気を使っていただく場面も多数ありました。
そこで、実際のところどうだったかということをお話ししたいと思います。
着ぐるみ最強説
僕とお方さま、さらにみっちゃんは着ぐるみを着て応援しました。
雨の中、ランナーの足を冷やすお方さま
この程度の雨なら着ぐるみが雨から我々を守ってくれます。
夏は暑くて着てられませんが、冬の応援、特に雨天時は着ぐるみがありがたいです。
着ぐるみの下は…
着ぐるみの生地は厚いけど、もちろん防水効果はありません。
下にはトレントフライヤーを着用。
たいていのランナーならご存じでしょうが、モンベル製の薄くて軽いレインウエア。
ゴアテックスが入っているので水は通さず、汗蒸れは排出してくれて、
畳めばとても小さくなります。
寒さが…
着ぐるみ+トレントフライヤーの重ね着により、その下の層への雨の侵入は防ぐことができました。
ですが寒さが問題。
その下はTシャツの重ね着で動きやすさを担保していましたが、途中から寒くなってきました。
そこで…。
カバンに突っ込んでいた、グリマーのベストが役立ちました
わずか2755円ですので内容物はすべて中綿ですが、結構温かく、万一濡れてもあきらめがつく値段なので、
応援用には最適だな、と感じました。
足元は…
ワークマンの防水サファリシューズというレインブーツがとても重宝しました。
わずか1900円だったのですが、水はまったく通しませんでした。
ただ着脱が少し面倒ですが、1900円だと思えば安いモノだと感じました。
荷物が…
問題は荷物でした。
置き引きにあわぬよう、足元に置いて応援しますが、路面がびしょ濡れなためビニールを引きました。
その上にカバンを置き、ビニールをかけましたが、風でビニールはめくれ、結局、かばんはびしょ濡れ。
道沿いのマンションのお母さんが…
我々が応援していた場所のすぐ後ろにマンションがあって。
住人のお母さんが、そのマンション入り口に出て、雨の掛からないひさしの下でランナーを見つめていました。
↑で書いたダウンベストを着こむため着ぐるみとトレントフライヤーを脱ぐ必要があり、僕は、そのひさしの下に駆け込み、
「お母さん、すみません、ちょっと下を着たいのでここをお借りしていいですか?」
というと
「ああ、かまへんかまへん」
そして僕が着替える間、少しだけお母さんと話しました。
「すごいなあ。3万4千人が走ってるそうや」
(着替えながら)「すごい数ですね」
「で、アンタラは何をしてるんや」
「応援してるんですわ」
「びしょ濡れやん。大変やな」
「下に雨がっぱ着てるんで大丈夫ですわ。でもカバンが濡れて…」
「カバンあれかいな?ビショビショやん」
「そうでんねん」
「よかったらあれ、ここの軒下に入れ」
「えっ?!いいんですか?!」
「かまへんかまへん!!はよ入れ」
…という流れでマンションの軒下、雨がかからない場所をお借りすることができました。
さすが人情の街オオサカ。
ミッション終了…
寒くなるのを見越してお方さまは、愛用の魔法瓶にお味噌汁を入れてきていました。
と言っても業務スーパーで買ったインスタント味噌汁ですが。
このタイプのタイガー魔法瓶は保温力が極めて高く、ほぼ入れたてと変わらない熱さのお味噌汁が楽しめます。
ちょうどみっちゃんが小さな紙コップを持っていたので、
みっちゃんと有美ちゃんにお味噌汁をお裾分け。
冷え切ったカラダに染み渡る、アツアツのお味噌汁に…
完全に魂が抜けきっている2人の表情…
「オワッタ…」お味噌汁が五臓六腑に染み渡り、魂が抜けきった有美ちゃんみっちゃん…
マラソンの応援は大好きだけど、
だからと言って無理をして風邪をひき、私生活に支障をきたすのは不本意。
そんなわけで、我々もきちんと自衛して応援してます。
書き忘れましたが着替えは下着類まで用意して、いざ濡れたら着替えられるよう準備していました。
そういうことで、我々の身を案じていただいたランナーの皆さん、案ずるには及びませんのでご安心ください!!