大阪国際女子マラソンにおいて、ランナーの皆さんのほとんどを笑顔にできる、魔法のような応援方法。
それについて昨年、以下の記事にまとめました。
下の名前で彼女を呼んで
大阪国際女子マラソンは参加者がわずか500名しかいない、エリートのみに許された大会です。
そのため、ゼッケンには全員が、フルネームが記載されています。
そこで編み出したのが、
「下の名前で呼ぶ」
という応援方法。
結婚すると苗字が変わる女性は、苗字より下の名前を愛していると思われ。
下の名前で呼ばれると、みなさん嬉しそうな表情をしてくれます!!
過酷な環境下で笑顔を!!
昨日も書きましたが、26日の大阪は数日前まで雨予報でした。
でも当日は一転、朝から直射日光が眩しく、午前中は暑いと言って良い天候になってしまい。
さらに午後からは風が出てきて体感温度がグッと下がり。
ランナーにとっては対応が難しい、過酷な環境だったと思われます。
9年間、同じ場所で応援していますが、この日ほど立ち止まったり、歩いたりするランナーを見かけたことはこれまでになく。
あの日の過酷さを物語っていました。
それでも、
多くのランナーたちは一生懸命にゴールを目指して走ります!!
沈黙の10秒
さて、この「下の名前で呼ぶ作戦」ですが、ちょっとした問題があります。
それは…。
①ランナーが接近してきます。
②ゼッケンの名前が視認できる距離に…。
③我々4人、全員がそのゼッケンに目をこらします。
④やがて、ただの黒い点だったゼッケンの文字が、徐々に…。
⑤ランナーの接近とともに焦点を結び…。
「んんんんっっっっっ…。と…。…。…。れいこさん!!頑張って!!」
「んんんんっっっっっ…。と…。…。…。じゅんこさん!!笑顔が素敵!!」
「んんんんっっっっっ…。と…。…。…。ひさえさん!!いいよ、まだまだ余裕!!」
と言う感じになります。この
「んんんんっっっっっ…。と…。…。…。」
の部分でゼッケンの文字を判読しているわけですが。
判読できたらいいのですが。
読めない漢字もあり。
読めても読み方がわからない場合は…。
スルーすることになります。その場合、どう言う感じになるかと言うと、
「んんんんっっっっっ…。と…。…。…。（ダメだ!!読めない!!）…。…。…。…。」
となってしまいます。
この間、約10秒。
要はランナーは必死な顔で走ってきているのに、
応援側は彼女のゼッケンを怖い顔をして睨みつけ…。
結局…。
何も言わない。
…ってなんやそれ!!
となるでしょうね、走ってる側からしたら（笑）
緑の目立つ着ぐるみきて!!何も言わないって!!
この状態を避けるため、我々はとっさに4人で首脳会談を開き、
「ランナーのゼッケンを読み取りながら、ナイスラン!!ナイスラン!!の声は意識して出し続けよう!!そうすれば読めない名前のランナーにも声を届けることができる!!」
と、その場で決めました!!
美しすぎる!!チヒロさん!!
毎年、ここで応援しているので。
しかもランナーは精鋭500人。同じ人が毎年、走っている率は高いので…。
「あ、この人、今年も来てらっしゃるな!!」
って顔を何人も見ます。
きっとランナー側も、
「ああ、またこのガチャピンとムック、いてるわ」
と認識しているランナーさんもいると思います。
去年
この写真は去年のものですが。美人で七色の髪で、笑顔が素敵な女性がいらっしゃいました。
彼女は美人であることは一目瞭然ですが、
誰よりも明るく、我々に笑いかけてくれて、
手を上げてボディランゲッジで表現してくれて、
七色の髪をなびかせながら風のように走り去って行って。
去年、心に残った2人の内の1人でした。
そして今年。
往路。
いきなり…。
どうですこの笑顔!!こんな笑顔でマラソンを走ったことないなあ!!
「去年も見た!!去年も見たよ!!」
彼女に叫ぶと彼女はこの笑顔のままハイタッチ!!
そして復路。
ゼッケンから視認できた彼女の下の名前は「チヒロ」。
「チヒロ!!オレのチヒロ!!結婚してくれぇい!!」
と叫ぶと彼女は
「ありがとぅっ♡」
と言い残し。
顔を残して消えていく、不思議の国のアリスのチェシャ猫のように…。
文字通り疾風の如く、走り去って行きました!!
女神たちのフォーム!!
もちろん、走りに集中し、表情を崩さないランナーさんも多いです。
でも一つだけ、明らかに言えることは…。
さすが国際ランナー、
フォームが。
誰もが美しい!!
年に一度の大阪国際女子マラソンは、応援している時間はあっという間です。
だって参加者は500人、その全てが3時間で42kmを走れる俊足の持ち主。
うっかりしてると気づかないうちに終わってしまうほど、速いマラソン大会。
大阪の街を封鎖して走るたった500人の精鋭たちは、
いずれも美しく、大都会を駆け抜けます!!
大阪にこの大会があってよかった、と心から思える大会です!!
