みなさん。
まずは球体を想像してください。直径1m60cmくらい、人間の身長ていどの球形。
そして、その赤道から少し下の部分に、ズボン用のベルトをしめる、と想像してください。
ベルトは、締まりますか?
もちろん、締まるはずはありません。どんなにきつくベルトを締めたとしても、Rを描いているその表面を、ベルトは少しずつずり落ちていきます。
デブがベルトを嫌う理由がここにあります。
デブのお腹はほぼ球形になっています。つまり、腰骨やウエストのくびれというものがありません。
つまりデブはベルトでズボンがとめられないのです。
102kgのデブ時代、ベルトだといつもワイシャツのスソが気になってました。微妙にずり落ちたズボンから、いつもワイシャツのスソが出て、おへそがチラ見えという場面もありました。
下手すりゃブリーフがのぞいたりもして。デブがベルトで過ごすと、日常生活が即セクハラになりかねません。
そこでサスペンダーが登場するのです。サスペンダーだと、ズボンがずり落ちる心配は皆無。
快適なズボン・ライフを送ることができます。
しかしながら!!!
「じゃあ、サスペンダーで、デブのズボン問題は解決ね」
と思ったあなた!!!
問題はそれほど簡単ではないのです!!!
確かに、ズボンがずり落ちない、という点だけにスポットライトを当てれば、デブにとってサスペンダーは救世主と呼んでいい存在。
しかしその救世主は、同時に悪魔にもなる存在なのです!!
サスペンダーは、その性質上、デブの上半身にぴたりと密着します。
そして重力の法則に従って両肩でズボンの重さを支えることで、デブのズボンを守ります。
この、サスペンダーの密着…
デブは全身に脂肪という名の分厚いコートを着ています。
そのため、デブはいつも暑いのです。
サスペンダーが上半身に密着していることで、上半身の皮膚と衣服がデブに密着し、空気の流れがなくなり、衣服は汗でビチョビチョになってしまいます…
デブとサスペンダーとの関係は、素人が考えるほど蜜月ではない、という話でした。