熊野古道とは、和歌山県にある熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)へと通じている、参詣道(さんけいみち)のことです。
2004年に世界遺産に登録されました。
熊野古道は複数あることはこちらでご紹介しました。
中辺路は何度か走破
その中でも特に人気が高い道が「中辺路(なかへち)」と呼ばれる道。
山道がとても美しく整備されていて、要所要所には休憩所もあり、清潔なトイレもあり、とても歩きやすくなっています。
美しく整備された、中辺路の道。
この中辺路の道があまりに美しく、歩きやすいので、われわれは和歌山に行くたびに、この中辺路を走ったり、歩いたりしてトレーニングがわりにしていました。
そのたびに、気になっていたのが…。
「果無山脈(はてなしさんみゃく)」なる峠です。
中辺路の途中、果無山脈を見やるポイントにある看板
中辺路より果無山脈をのぞむ(今年の6月に撮影)
この果無峠を超えるルートは、熊野古道の中でも最も厳しいルートである「小辺路(こへち)」。
小辺路へ行こう!!
中辺路の美しさ、歩きやすさは大好きだけど、いちど、「小辺路」にもチャレンジしてみよう!!
と、けっこう軽いノリで、深く考えずに小辺路チャレンジを行ってしまいました!!
普通と逆行するわれわれ夫婦
さて、われわれ夫婦の熊野古道アタックは、常に熊野本宮大社がスタート地点となっています。
しかし、本来は熊野本宮大社は熊野古道のゴール地点。みな、ここを目指して歩くのです。つまりわれわれは皆と逆行して歩く形となっています。
これは簡単な理由からで。
熊野本宮大社には、参拝者用の無料駐車場があるからです。
ここに車を止め、熊野古道を逆行し、途中で折り返し、また本宮大社に戻ってくる、というルート。
特に中辺路は、クライマックスである「発心門王子〜熊野本宮大社」というルートが一番美しいので、この区間を往復しています。
今回の小辺路アタックも、「熊野本宮大社から果無峠」の往復を考えていました。
まずは熊野本宮大社を出て、途中までは中辺路と同じルートを通ります。
熊野本宮大社〜三軒茶屋
三軒茶屋と呼ばれる場所です。ここの関所で中辺路と小辺路が分かれます。(今年の夏に撮影)
古い道標。右かうや、は高野山のことでしょう。小辺路とは、高野山と熊野本宮を結ぶ道。
三軒茶屋〜道に迷う
小辺路へと向かう道。明らかに、中辺路の整備具合と差がある。
この立て札があるので、ルートをロストしていないことがわかります。
車道に出たので、軽く走っていきます…。
こっ…。これはなんでしょう?明らかに、動物の骨でした…(¯―¯٥)
「八木尾」バス停が登山口。そこを目指し、延々と、坂を登り続けましたが…。
おそらく20分は坂を登りましたが、どう考えてもおかしい!!
というのも、すぐ左手が中辺路なんです。
「小辺路」の立て札ももうずっと見ていない…。
分岐になるような箇所はなかったはずなんだけど…。
道で作業していたおじさんに聞いてみると、やはり、2km先の分岐を曲がらなければいけなかった、とのこと!!
2kmののぼりを無駄に登ってしまいました!!
お方さまの意外な才能!!下り坂を走るのが異様に早くて、全く追いつけませんでした!!
ルート復帰!!
橋の隅にありました!!分岐看板。これは見落としても仕方がない、といった場所にありました。
やっと立て札も復活。
ロスしたぶんを取り返すため急ぎます!!
ついに山へ入る道を発見!!
この時、10:45。役所の人に、今から果無峠にアタックすると伝えると、腕時計を見ながら、「日が暮れないうちに戻るには、難しいかも」と忠告されました。
急な登りが1000メートル続く…
いきなりの急坂。ですが、結果的に、この坂がずっと続く、それが小辺路でした。
果無峠までわずか5.3km。ですが、延々と坂を登る5.3km。
ハァ…。ハァ…。ハァ…。
あの山を越えるのだろうか…。
左右が崖ということは、稜線なのでしょう。アホアホ夫婦ですが、慎重に歩を進めます。
地図によれば、集落があると思っていたのですが、「七色集落」はここから1km以上降りた場所にあるようでした。
断念
果無峠まであと3.2km。ここまで1時間登り続けています。
熊野本宮大社まで戻る時間を考えれば、日があるうちに果無峠まで行くことは難しいと判断しました。
この日のガーミンによる高低差です。果無峠は1100メートルのはず。われわれは430メートルにしかたどり着いていませんでした。
朝の出発が遅すぎたのと、道に迷って無駄な時間を過ごしたため、目指す果無峠にたどり着くことはできませんでした。
果無峠へのチャレンジは次回へ持ち越し。
峠からの見晴らしは格別だ、と友人のトレイルランナーさんに教えていただきました。
次回は必ず。待ってろ果無峠!!