いつもはチャランポランでド天然が売りのお方さまですが、裏の顔として、「一般社団法人 足と靴と健康協議会協議会」の資格であるシューフィッターの「バチェラーコース」に合格している上級シューフィッターです。
しかもその中から選抜される「初級シューフィッター実技指導員」に任命されています。関西には20名程度しかいません。
過去には経済産業省のお役人がお方さまの元に、
「食品におけるトクホ(特定保健用食品)のように、靴にもその種のカテゴリーを作りたいのだが、どうだろうか?」
と意見を求められました。
(ちなみに、お方さまの答えは、「足の形は1,000人いたら1,000人違うので、『この靴は良い靴です』と決めたところで、あわなければ意味がない」と、その企画を文字通り一蹴しました)
実は仕事人間のお方さま。寝ても覚めても、足と靴のことばかり考えています。
そんなお方さまが、ぜひ、当ブログを通じて足まわりについての情報発信をしたい!と申しますので、その声に耳を傾けてみましょう!
第1回目の今日は、正しい足爪の切り方です!
毎日、顧客の足を見ているお方さまは、足爪の切り方を知らない人の多さに嘆いています。
あなたはどんな足爪の切り方をしていますか?
爪の形って、丸まったイメージだから、両カドを切ってから、何となく弧を描く感じで切って…
という方が多いのですが、
足爪は、両カド切りはゼッタイにNG!
と覚えておいてください!
爪は、カドを落とすと、そのカドに向かって生えてくるという習性があります。
そのため、両カド方向に向かって、突き刺さるように伸びてきます。
カドを落とした部分の肉が、足指の裏からの圧で、上に盛り上がり、その盛り上がった肉に向かって、爪のカドが伸びていくので、刺さりやすくなる、というメカニズムで、爪が肉に突き刺さっていきます。
この症状が進んでしまうと陥入爪(かんにゅうそう)という状態になります。
両カド切ってますけど、陥入爪じゃありません!って方も多いとは思いますが、
陥入爪になる/ならないは、個人差があります。足指の肉質、足指の裏の圧のかかり方、肥満、など様々です。
特に肥満の方は、足指の肉も盛り上がっている方が多く、陥入爪になりやすい傾向にあるようです。
陥入爪になってしまうと…
①皮膚を突き破って爪が刺さる
②そこから菌が入って、
③化膿して炎症が起き、
④痛みが出ます。
やがて
⑤歩行も困難なほどの痛み
へと発展します。
さらに進行すると、肉が盛り上がり、肉芽(にくが)と呼ばれる症状になります。そうなると自然治癒はもう困難。皮膚科に行かれることをお勧めします。
長期間、肉芽の状態が続くと、肉芽が化膿し、汁が出て、皮膚がただれ、さらに爪が食い込み…
⑥最終的には手術をしなければいけなくなります。
では、足爪は、どう切るのが正しいのでしょうか?
「横一直線に切れ!」
これを合言葉にしましょう!
もう少し丁寧にいうと、丸く切らずに、四角に切るイメージで。あまり短くしすぎるのもよくありません。
また、まっすぐに切るとカドが直角になります。この直角のとんがりが隣の指に当たって痛いので、とんがったところだけ、少しだけヤスリで削るのがいいでしょう。
以上のことに注意しさえすれば、少なくとも爪切りが原因の陥入爪は防ぐことができます!