先日書いた、京都マラソンの応援ポイントについて、という記事が、けっこうご好評いただいたようでした。
この応援ポイントを考えたのは、実は今から4年前。
以下は、4年前の2013年3月10日に、フェイスブックに投稿したものです。
僕の所属するチーム・ラン友で、なぜか京都マラソンの応援団長に任命されてしまった…
超がつく方向音痴の僕。日本中から来るランナー、応援者たち。
みんなを満足させる応援が、僕にできるのか…
でも、一ヶ月前に東京マラソンを走った僕は、ラン友東京大応援団に強く感激していたのでした。
あの真心をお返ししたい。
その一心で、引き受けました。
4年前の、応援団長奮戦記です。
今だから白状しますが、実は僕、異常なまでの方向音痴(^^;;
カーナビやスマホの登場前は、家の近所で道に迷うこともしばしばでした。
ですから今回、ある方から
「京都マラソンの応援団長やって!」
と言われたとき、少々戸惑いました。
みんなを率いて、応援ポイントから次のポイントへ移動、それも、先頭ランナーが通過前に到着しないといけない…
正直、最も不得手とするところ…(^^;;
でも、関西ラン友3大巨頭、MッチとMちゃんとTTさんがランナーとして出走する以上、去年も京都の応援した僕がやるしかない。
さらに東京でのあの大応援団!みんながくれた熱い応援はいまもハートにガッツリ残ってる!特に41km地点のTさんの,
「魂のハイタッチ」!
あのハイタッチに代表される、東京マラソン大応援団の「真心」は、僕の心の奥底まで届きました。あのお返しをしないといけない!
方向音痴とかヘチマとか言うてる場合じゃない!
ことわれば男がすたる依頼です。僕はもちろんOKしました。
今は地図アプリも、Googleストリートビューもある。営業職なんで、時間みつけて調べたら良い。
そう思ってましたが…
「貧乏ヒマなし」とはよく言ったもの。先々週から先週にかけて、仕事が妙に忙しく、調べ物に費やす時間もなく、おまけに休日出勤まで…(^^;;
とにかくラン友に投稿し、参加メンバーを募りました。ランナーであれ、応援であれ、参加表明くれたみんなに一つのFacebookメッセージを送るようにしました。スレッド名は「京都マラソン共同体」。
このスレッドが思いのほか、活躍してくれました。
関西圏外から来られるメンバーが、関西のICカードについて質問すると、関西メンバーが即、返答してくれたり、当日朝、電車もどこどこから乗ると激混みなど、みんながリアルタイムで情報を共有できました。
しかし、最大の問題は、「応援団はどこで応援したらいいのか?」です。
僕の数少ない経験をもとにしても、ランナーが最も応援してほしいのは、35kmあたりではないでしょうか。ゼッタイ、その辺りにいないといけない!
まず第一ポイントを5〜10km地点、移動し、メインポイントは35km地点。
言うのは簡単。でも方向音痴の僕には、どこをどう移動したらいいのか、サッパリわかりません。
何名かの京都在住のメンバーに質問し、Nさんの「朝は仁和寺より嵐山の方が人が少ない」というアドバイスをもとに、第一ポイントは嵐山に決定しました。
が、嵐山と言っても阪急もあれば嵐電もあります。朝エイ会場の西京極からどうやって移動するのがベストなのか?さらに、次の移動を考えたとき、どこに陣取るのがベストなのか?
参加表明いただいた方の中に、ビックリする名前がありました。走る調律師レオさんです。スーザフォンをかついでフルマラソン走ったり応援したりされる、結構、マスコミにも登場されてる有名人(^^;;
スーザフォンかついで移動するレオさんに、二輌編成の嵐電は乗れるのか?
実際の移動距離はどれくらいなのか?地図的には移動できそうだが、実際はどうなのか?当日の車線規制の中、マラソンコースを横断しないとたどり着けない駅に行くには、どのルートが最短なのか?
京都マラソン実行委の電話番号が分かってからは、プランが少しづつ具体化してきました。
それでも、皆が聞いてくる、「朝エイはどこでするの?」西京極競技場はいってすぐのとこです、当日は幟たてます。
でも、幟もってるのはMッチとMちゃん。両名到着前に到着すると予想される、関西圏外からの前のり組こそ、正確な場所を教えてあげないといけない人たちです。西京極に電話しても、「目印になるものは何もないです」との返事。
嵐山から35km地点への移動はJR嵯峨嵐山駅にたどり着かねばなりません。でも、マラソンコースが大きく立ちふさがっています。実行委によれば移動は可能、でも具体的にどの道かは、聞いても方向音痴にはチンプンカンプン。
こりゃあ、行くしかないか!
そう腹をくくり、前日の土曜日、まず僕は西京極へと向かいました。
数名のランナーが下見しています。シャッター押してください、とオッサンに頼まれました。
朝エイは、幟がなくてもわかるように、「女子更衣室エリア」と大きな垂れ幕の下に決めました。スケベ親父だらけの京都マラソン共同体なんで、誰もが集まれるはずだっ!(女性メンバーごめんなさい!)
写真とって、共同体スレッドに投稿。
阪急嵐山駅から応援ポイントを探します。マラソンルートを横断せずたどり着ける場所。実行委に電話しながら最良と思えるポイントを見つけました。
問題は、JR駅までの移動。どうやってもマラソンルートを横断するしかない。
実行委に電話。この頃には、実行委の福田さんが僕担当みたいになってました。(最後には「池ちゃん」「福ちゃん」のあいだがらになってました)
福ちゃんの見てる地図がやや古く、今はない店を右折せよ、と言われ、時間がかかりましたが、やっと、駅につく最短ルートを見つけました。
JRに乗り込み、地下鉄、京阪を乗り継ぎ…
35km地点。神宮丸太町駅。
スーザフォンを考慮し、エレベーターつきの5番出口から地上へ。
川端通、鴨川の反対側にでました。妙な胸騒ぎがして、福ちゃんにTEL。
「福ちゃん、川端通は両方とも通行禁止にするって聞いたけど…」
「違いますよ!川端通は川沿いの道だけマラソンルートに使います!」
「マジ?!ほんだら鴨川と反対の道に出たら応援でけへんやん!」
「そやで!」
「とーするん?!」
「川沿い側にでる出口があるはず!もっかい下に降りて探しなはれ!」
あった!3番出口!エレベーターはないけど、ここを上がりさえすれば、マラソンルート真っ只中!
参加ランナーの中で最速ランナーは間違いなくS井さん。キロ4分でシュミレーションしたら、ここをS井さんは10:50に通過しはる。
それに間に合うためには嵯峨嵐山9:47にでて10:25にここに着かないと。
嵐山で最後のランナーを見送ってもじゅうぶんな時間。
プランは決まりました。
妻は遅番で帰宅後、パンサンド作りをはじめました。おにぎりとかの方が簡単やしマラソン前のランナーには良いのはわかってますが、ラン友内で有名になっちゃったパンサンド、みんなが食べたいといってくれてます。妻は腕によりをかけて作っていました。
そして当日。
まったく予想に反した、寒い一日となりました。
数日前から体調をこわしながら来てくれた副団長のYちゃん、かわいい赤ウサギのかぶり物を持ってきてくれたKりん。K原さんは初お目見え。ちょっとコワモテやのにカニのかぶり物(^^;;子どもたちの歓声に笑顔で答える優しい人でした。去年もきてくれはったY川さんも、やっぱり来てくれました(^-^)そしてスーザフォンのレオさん。
この応援団の珍道中は、昨日アップした通りです(^^;;
さらにW林さん、H本さん、が、家事などでお忙しい中、ポイントポイントで応援してくれました。
驚いたのがおかべさん。当日朝までの夜勤シフト終了から、大阪港付近から神宮丸太町まで直接、来てくれました。小さな体のどこにそんなパワーが?!っておもうほどエネルギッシュな応援を繰り広げてくれました!
でも天気が…
前日までピーカン、21度だったのに、当日は5度、雨、強風…
さぞ、ランナーは走りにくかったやろな…いいタイムなんか出なかったやろな…
と思ってましたが、TTさんがセットしてくれた打ち上げでは、フタをあけたらPB更新した!という方が3名、セカンドベストという方もいて、ちょっと気持ちが楽になりました。
でも、故障してしまった方もいました。とても不本意なタイムだった人もいました。
とにかく、ニュー大文寺で酒を酌み交わし、楽しい時間をすごしました。
僕と妻は8時においとましました。みんなが握手してくれました。
最後に名古屋の植松さん。残念ながら不本意やったタイムの方です。握手しようと思い、差し出した僕の手を払いのけ…
強く、強く僕をハグしてくれました(^^;;
そして、「博さん…」の後、言葉に詰まってらっしゃいました。目に熱いものが光っていました。
「下まで送ります!」
と植松さん。ここでいいですよ、と言うのに、裸足で、極寒の外まで出て来てくれました。
何度も何度も、今日はありがとう!って言ってくれました。
そして店外で僕たち夫婦がコートを着るまで、荷物を持ってくれました。
帰る僕たちをずっとずっと、手を降って見送ってくれました。
その時、僕はやっと気づきました。
僕の真心は、伝わっていたんだなと。