水都大阪ウルトラマラニックは、大阪を舞台にした初めてのウルトラマラソンで、今年で9回目になります。
大会ホームページで、
「本大会は記録や順位を競うマラソン大会ではありません。」
と実行委員長の佐田さんがおっしゃられていますが、これには理由があります。
実はコースの一部で、
「走ってはいけない」区間、というものが存在するのです。
ほんの一部の、橋の上の区間なんですが、大勢のランナーがそこを走ると、通行している一般人を怖がらせてしまう、という理由で走行禁止なのです。
これは警察から正式に言われていることなので、もし、ランナーがその禁を破って走り、その苦情が来たら、次回からこの大会を開くことができなくなるらしいです。
しかし毎回、参加しているランナー全員が、走行禁止区間はちゃんと歩いて通行している、誰一人、走る人はいないらしいです。
参加ランナーのマナーの良さが、この大会の良さの一つでもあります。
大都会・大阪で開催するウルトラマラソン。信号の問題などを考慮すれば、淀川沿いを延々と走る、このコースしか考えられないでしょう。
大阪城をスタートし、まず中之島公園をぐるっと回って、大川沿いを北上し、淀川に入ります。
毛馬というエイドを拠点にして、いったん西へ進み、戻って再び毛馬エイド。そこから淀川沿いを、延々と東へ。
豊里エイド、鳥飼エイド、淀川新橋エイド、を経て、枚方大橋を超えたところにある、枚方エイドへ。
毛馬から枚方までは、直線距離にして約15km。
ランナーはここから再び毛馬エイドまで向かい、毛馬をもう一度、東に折り返します。
100kmのランナーはもう一度、枚方まで。
70kmのランナーは豊里エイドで折り返し。
4回目の毛馬エイドにたどり着いたら、淀川をでて、大川沿いを南下し大阪城へ戻ります。
というわけで、コース全体の70%〜80%は淀川を往復しているコースになります。
淀川沿い。別に、見るべきものはありません。
釣りをしているおっちゃん。公園で遊んでいる家族づれ。白熱した少年野球…
それくらいです。
目を見張るような大きな山とか、広大な湖とかは一切ありません。退屈、と言われればそれまでです。
では水都大阪ウルトラマラニックの一番のセールスポイントは何か、といえばやはり…
各エイドのスタッフさんの「おもてなし力」ではないでしょうか!!
▼拠点になる毛馬エイド。ランナーは4回、ここに立ち寄ります。
▼主催者・佐田さんからの手紙が貼っていました。
▼おしるこをはじめ、
▼食べ物、飲み物がたくさん。
▼豊里エイド。
▼命よみがえるミックスジュース。材料を惜しみなく使い、めっちゃ濃厚!
▼固形物を受け付けなくなっても、このジュースは飲めます。
▼地元の有名なお菓子屋さん提供の「今市カヌレ」だそうです。去年はなかった!人だかりでどんなお菓子か写真がとれないほどでした!
▼鳥飼エイド。
▼ここでの人だかりは…
▼おそうめん。マラソンの給食で、欲しいものベスト3に入る食べ物!
▼淀川新橋エイド。
▼とにかくたくさんの食べ物。
▼冷ややっこ、サンドイッチ、クッキー、きゅうり、トマト、ハッピーターン、チョコ、etc…
▼ドリンクもたくさん。
▼初夏の陽気。冷たいかぶり水と…
▼ミストシャワー!写真以上に、ミストは全開で噴出していました!
▼枚方エイド。
▼最後のエイドだが、手抜きは一切なし!!
▼テーブルから溢れんばかりの食料!!
▼手を休めずに、人気のサンドイッチを作り続けるスタッフさん。
たぶん、この大会の最大の欠点は何か、というと…
エイドの居心地が良すぎて、滞在時間が長くなりすぎてしまう!!
ということではないでしょうか。
写真からも、スタッフの皆さんのホスピタリティが伝わってくるかと思います。みなさん、ただ機械的に食料を補充しているわけでなく、ランナー達と笑顔で会話をしてくれます。
ずっと、無言で自分と戦って来たランナーも、ものすごくホッとする場所。
スタッフさんは全員がランナーです。何が必要か、何を欲しているかを自らの経験からわかっているので、目の前のランナーに、それを与えてくれています。
風景とか、史跡名所とか、大阪城以外、何もないけど。
なんども参加したくなる「水都大阪ウルトラマラニック」の最大の魅力は、
「人」
なのでした。