マストポイントは4ヶ所。
スタート前に、それはコンセンサスを得ているはずでした。
ここまで、ナビゲーター役のお方さまは完璧な仕事ぶり。やはり、地図を読むのが大好きなだけあって、的確に最短ルートで目的地付近にやってくることができました。
大阪城天守閣を離脱し、Q'sモール側へ渡り、次の「雅整骨院」さんへ向かうべく、ゆっくりと走っていました。
ふと僕は思い立ち、お方さまに聞きました。
夫:マストポイントって、何個終わらせてたっけ?
妻:今はまだ難波神社さんしか行ってないよ。
夫:そうやったな。残りのマストポイントの攻略はどうするの?
妻:次の整骨院さんを出たら、この道をまっすぐ行ったらマストポイントの『ぎょうざのチャンピオンさん』。お腹空いたから、ここでぎょうざいっぱい食べよな!!爺ぃがめっちゃ美味しいっていうてたんやろ?!
夫:うんうん。楽しみやね!!…。で?
妻:え?
夫:その次のマストポイントは?
妻:えーっと、その後は、もうゴール付近の喜多酒店さんやで。
僕は指を折って数えました。
①難波神社。
②ぎょうざのチャンピオン。
③喜多酒店。
…。3つやん。
夫:あと1個は?
妻:え?
夫:マストポイントは4ヶ所やろ?あと1ヶ所は??!!
僕のこの言葉に、お方さまは足を止めました。そしてしげしげと地図を眺めました。
妻:…。…。あっ。
夫:(いやぁ〜な予感…)
妻:ミナミカワさん、見落としてた!!
夫:(いやな予感、的中っ!!)そ、それは、どこにあるの?
妻:さっきの…。テレビ大阪のへん…。
夫:うわぁぁぁぁ…(^◇^;)
僕は時計を見ました。ちょうど13時。
夫:ミナミカワさんは、何時で終わるの?
妻:…。14時。
夫:で、ぎょうざのチャンピオンさんは何時まで?
妻:…。14時…。
テレビ大阪のチェックポイントから、大阪城天守閣を経由したとはいえ、ここまで30分かかっています。
もしも今からテレビ大阪側へ引き返したとしても、再びここに戻れるのが1時間後。
ぎょうざのチャンピオンさんは、さらに数キロ先。
どちらも、あと1時間で関門が閉まります…。
万事、休す。
この場所から、1時間以内で真逆にある2つのマストポイントをクリアすることはできない…(T ^ T)
ふと横を見ると…。
自分の失敗を受け入れられず、お地蔵さんのように固まっているお方さまがいました…
スタート〜木津まち横丁
9時15分、地図が解禁になり、180人の参加者全員が一斉に封筒を開けました。
中からは大阪市内全域の詳細な地図が出てきました。
「こ、こんなにエリアが広いなんて…」
僕は驚きました。そもそも、「ミニ鯛焼き」という名前で始まったこの大会。ロゲイニング形式にする、とは聞いていましたが、例えば、大阪城公園内を舞台にしたロゲ、くらいの規模かな、と思っていました。
しかし、それにしてはスタッフの皆さんから漏れ聞こえてくる準備状況が、かなり大規模になっている雰囲気も感じてはいたものの…。
北は、淀川を越えている(^◇^;)水都ウルトラでおなじみの毛馬こうもんもチェックポイントの一つ。まさに「ウルトラロゲイニング」…(^◇^;)
注意点
「ダークとら」さんが写り込んだらマイナス30ポイント。
マストポイント4ヶ所は必ず回ること!!
さて。
自慢ではないが、
僕は全く地図が読めません(^◇^;)
自宅付近でさえ、道に迷うという、筋金入りの方向音痴。
それに対して、お方さまは地図読みが大好き。
子供の頃から、いまの自分の位置を確認するのが好きで、東西南北が直感的に把握できるという特技を持っていました。
よって、われわれのチーム名は「チームお方さま」。チームリーダーはもちろん妻。
僕はお方さまをフォローする、という重大な任務に着きました。
お方さまは、道の把握は一流のナビゲーター。
しかしながら、「真のアホ」という一面も併せ持ちます。
この「アホ」部分をカバーするのが僕の役目。
気づけば、180名の参加者のほとんどが作戦会議を終え、おのおの、自分たちの決めたルートへと走りに出ていました。
「とにかく、アタシらは走力がないから。ここからイチバン近いチェックポイントに向かおう」
それは3a。木津まち横丁、なる看板。
お方さまのナビゲート通りに進めば…。
あった!!…のかな?
ポイント写真にはない、巨大なマグロのオブジェがあるけど…。
そのほかは間違いないようです。9時49分、ここで写真をパチリ。
オタロードへ
ここから最寄りのポイントは15aの「オタロード」。
東京でいえば秋葉原的なところです。お方さまのナビであっという間に到着。
遠くに、2種類の人だかりがあります…
一つは、「ヲタク」な人たちが行列を作っていました。何かの販売日なんでしょうか。
もう一つの人だかり。全員が鯛焼きのTシャツを着ています…。
あそこや!!
僕たちも走ってそこに向かうと、ポイント写真と同じ「ANIMATE」の看板が。
9時57分、クリア!!
なんばパークスへ
最寄りポイントは38。
大阪球場跡地に建っている商業施設「なんばパークス」。かつてホームベースがあった場所に記念のホームベース型のタイルがある、という話は聞いたことがありましたが、それがどのあたりかなどは知りません。
アニメイトからなんばパークスへは、なんばパークスの裏手から入ります。ヒントに2階、とあるので、2階のタイル部分を血眼になって探しました。
と…。
ホームベースじゃないけど、明らかに異質な、横一文字のプレートが!!
そっか、これがピッチャーズプレート!!
ということは、この18.44メートル先には…。
あった!!
10時10分、クリア!!
浪速八坂神社へ
次の最寄りポイントは、9a。浪速八坂神社。
八坂神社って、京都しか知らんわ〜。と思いながら、お方さまのナビ通りにジョグっていると、あっという間に到着。
鳥居をくぐって、ふと左を見てビックリ!!
ポイント写真の狛犬って、こんなにも巨大やったんやー!!
10時19分、クリア!!
道頓堀ホテルへ
次の最寄りポイントは14c。「道頓堀ホテル」。
お方さまのナビ通り走ると…。
ちょっと、ヤバいホテル街…。
「ちょっと」どころではなく、かなりドギツいラブホがこれでもか、と乱立している界隈をすり抜け…。
あった!!
ニコちゃん大魔王みたいな、でっかい顔の柱が!!
あとで調べてみると、「東洋人」「アフリカ人」「アラブ人」「西洋人」を表した顔で、世界中の人々をもてなしたい、というホテル側の気持ちが表された柱、なんだそうです。
10時38分、クリア!!
グリコ看板へ
次の最寄りポイントは11b。グリコの看板だ!!
東にまっすぐ!!
もうこの辺りで、お方さまも僕も、このゲームに没頭していました!!なんて楽しいんだろう!!
宝探しのように、知ってるようで知らないスポットを巡り、いろんな発見を楽しむこの興奮!!
お方さまをよくみると、完全に、没頭しすぎて周りが見えなくなっている瞳孔の開き具合…。
「アホ」はこんな時に出る!!
お方さまマネージメント歴が長い僕はピンときました!!
「スマホ、持ってる人に注意して!!」
僕は叫びました。
お方さまの耳には全く届いていません。開ききった瞳孔でアホみたいに走り続けています。
「スマホ持ってる人に注意!!」再度、叫びました。
「えっ?」
「観光客、スマホ歩きしてる人が多いから!!軽く接触しただけでも、スマホを落としたら弁償とかの事態になるやろ?!そうなったら鯛ロゲ続けられないで!!」
「わ、わかった!!」
こういう、アホが遭遇するであろう事態の一手二手先を見越して注意を与えるのが僕の仕事です。
グリコの看板の裏に「ダークとら」が潜んでいないか、念入りにチェックしたあと…
10時44分、クリア!!
四ツ橋の跡へ
次のポイントは8a。「四ツ橋の跡」。
うーん、聞いたこともない…。
相変わらずお方さまのナビゲートは的確。長堀通りから、あっという間にその付近に到着しました。
が、ポイント写真の場所がなかなか見つかりません。
道しるべ状の、細身の石の柱…。
あった!!
四ツ橋筋の中ほどに、こんな碑があるなんて、ぜんぜん知らなかった〜〜!!
10時58分、クリア!!
「ここに砂場ありき」へ
次は10c。
なんのこっちゃ…(^◇^;)
おそらく、公園か何かなんだろうな…。
道もけっこうわかりやすく、ほどなく公園を発見!!
11時5分、クリア!!
難波神社へ
次は5c。マストポイントの一つ、難波神社さん。
なんども訪れたことがありますが、こちらの宮司さんがランナー繋がりでタモンさんのイベントでもいつも会場となってらっしゃるようです。
お方さま行きつけの美容院のそばの道を走り抜けると、難波神社さんの裏手に出ました。
境内に入ると、エイドのテントが目に飛び込んできました。
鯛ロゲとは関係のない観光客の姿も散見されましたが、僕たちの姿を見て、宮司さんはすぐに、
「さあ、写真を撮ってあげましょう!!」
と、狛犬の前でシャッターを押してくださいました。初めて、2人で写真に収まることができました。
11時18分、クリア!!
御手水で清めてからお参りもさせていただき。
「かぶり水」も用意してくださっていましたが、この日は風が涼しく、かぶり水は必要はありませんでした。
しかし、汗がかけないお方さまは、ポケットにスプレーを忍ばせ、体温が上昇したら水をスプレーしています。
スプレー水の補給を、こちらでさせていただきました!!
りそな本店へ
次の最寄りポイント6a。りそな本店さん。
某有名ランナーさんの職場です。
難波神社さんからりそな本店さんへの移動経路は…。
1年前、退職した、以前の会社の前を通る道…(^◇^;)
今日は日曜日だから誰もいないだろうけど…。
いやあ、日曜出勤なんてザラだし、誰かうろついているかも…
なんて想像していると、あっという間に到着。
そのビルの巨大さに、ドギモを抜かれました!!
11時42分、クリア!!
ゼー六アイスへ
次の最寄りポイントは7a。
アイスクリーム屋さんのようです!!
「食べたい、食べたい!!」
アイス大好きな僕は到着を心待ちにしながらお方さまのナビに従い…。
…。11時47分、クリア…(T ^ T)
テレビ大阪へ
「どっちに行く?」とお方さまが聞きました。
「北西にもポイントがあるし。大阪城に行くかどうか」
僕は大阪城が大好きなので、ぜひとも行きたい。
「大阪城を通るルートで!!」
とお方さまにリクエストしました!!
しかしこの時…。
すでにお方さまは、重要なマストポイントを見落としていたのでした…
テレビ大阪は大阪城の北西方面。
すぐに見つかり、ポイント写真のたこるくんもすぐに発見!!
12時24分、クリア!!
天守閣へ
どんなに方向音痴な僕でも、ここから大阪城天守閣へは目をつぶってでもいけます!!
最短ルートで、裏から急坂を駆け上がり…。
12時38分、クリア!!
雅整骨院への道すがら、マストポイント見落としに気づく!!
最寄りポイント、次は15c。雅整骨院さん…。のはずでした。
お方さまの瞳孔は開きまくり、もうこのゲームに夢中!!
しかもお腹がすいてきたとあって、雅整骨院さんの次に予定しているぎょうざのチャンピオンさんで、タラフク美味しい餃子を食おう!!ということしか考えていません!!
こんな時こそ用心が必要!!僕は何か見落としていることがないか、頭を巡らせてみました。
マストポイントは4ヶ所。
スタート前に、それはコンセンサスを得ているはずでした。
ここまで、ナビゲーター役のお方さまは完璧な仕事ぶり。やはり、地図を読むのが大好きなだけあって、的確に最短ルートで目的地付近にやってくることができました。
大阪城天守閣を離脱し、Q'sモール側へ渡り、次の「雅整骨院」さんへ向かうべく、ゆっくりと走っていました。
ふと僕は思い立ち、お方さまに聞きました。
夫:マストポイントって、何個終わらせてたっけ?
妻:今はまだ難波神社さんしか行ってないよ。
夫:そうやったな。残りのマストポイントの攻略はどうするの?
妻:次の整骨院さんを出たら、この道をまっすぐ行ったらマストポイントの『ぎょうざのチャンピオンさん』。お腹空いたから、ここでぎょうざいっぱい食べよな!!爺ぃがめっちゃ美味しいっていうてたんやろ?!
夫:うんうん。楽しみやね!!…。で?
妻:え?
夫:その次のマストポイントは?
妻:えーっと、その後は、もうゴール付近の喜多酒店さんやで。
僕は指を折って数えました。
①難波神社。
②ぎょうざのチャンピオン。
③喜多酒店。
…。3つやん。
夫:あと1個は?
妻:え?
夫:マストポイントは4ヶ所やろ?あと1ヶ所は??!!
僕のこの言葉に、お方さまは足を止めました。そしてしげしげと地図を眺めました。
妻:…。…。あっ。
夫:(いやぁ〜な予感…)
妻:ミナミカワさん、見落としてた!!
夫:(いやな予感、的中っ!!)そ、それは、どこにあるの?
妻:さっきの…。テレビ大阪のへん…。
夫:うわぁぁぁぁ…(^◇^;)
僕は時計を見ました。ちょうど13時。
夫:ミナミカワさんは、何時で終わるの?
妻:…。14時。
夫:で、ぎょうざのチャンピオンさんは何時まで?
妻:…。14時…。
テレビ大阪のチェックポイントから、大阪城天守閣を経由したとはいえ、ここまで30分かかっています。
もしも今からテレビ大阪側へ引き返したとしても、再びここに戻れるのが1時間後。
ぎょうざのチャンピオンさんは、さらに数キロ先。
どちらも、あと1時間で関門が閉まります…。
万事、休す。
この場所から、1時間以内で真逆にある2つのマストポイントをクリアすることはできない…(T ^ T)
ふと横を見ると…。
自分の失敗を受け入れられず、お地蔵さんのように固まっているお方さまがいました…
雅整骨院、12時56分、クリア…。
起死回生!!
雅整骨院さんの院内にあるガイコツと写真を撮れば、15ポイントのボーナス点がもらえます。
マストポイントを時間内にクリアできないことが確定した今、恥ずかしくてどのツラ下げてガイコツと写真撮ればいいんだ…。
3Fで降りると、「あ、いらっしゃい〜!!どうぞ!!」と女性の声。
とても明るくもてなしてくださいました!!
院長さんが、冷たいお茶を注いでくださいました。この院長さんは、以前、水都大阪ウルトラマラソンで、友人のおかべさんが足を痛めて走れなくなった時、一時的にでも走れるように復活させてくださった、神の手を持つ院長さんです。
「お疲れでしょう〜」
明るく院長さんがおっしゃいました。
「ええ…。でも、えらいことになってしまって…」
と力なく僕は言いました。
「実は、ミナミカワさんに寄るのを忘れてたんです。ぎょうざのチャンピオンさんにいけばいい、と思っていたから…。もう走って行くのは無理です…」
「そうですか〜。じゃあ電車に乗ればいいですね。南森町ですわ」
…。…。
電・車??!!
そうだ!!その手があった!!
鯛焼きは、電車に乗ってOKなんやった!!
あと1時間!!
急げば、ギリギリ間に合うかも??!!
われわれは雅整骨院さんを飛び出し、地下鉄森ノ宮駅へとダイブしました!!
ミナミカワさんへ
駅で一日乗車券を購入し、南森町へのルートを調べます。
谷四で乗り換え、二駅目。
ここでナビゲーター・お方さまは新たな問題にぶつかりました。
地下鉄南森町の駅が、地図上で見つけることができないのです。
南森町で降りるのはいいけど、降りた地点が不明なので、どう走ればいいかわからない…。
しかしお方さまは、路線図が天満橋から南森町へ大きく右にカーブしている点に目をつけ、地図上での駅のだいたいの地点の見当をつけたのでした。
10分強で、南森町に到着!!
全速力で駆け上がり、お方さまのナビだと南方向のはず!!
メインの商店街から一筋、離れた道を全速力で走っていると…。
酒屋さんの看板に、「ミナミカワ」の文字!!
あった!!
めっちゃ緊迫してたどり着いたら、路地全体がほっこりムードで宴会中…(^◇^;)
みんなが美味しそうにすすっているのは、細うどん。
透明カップに細うどんが、お出汁と、ゆで卵、たっぷりのおねぎにトマトといった、栄養満点の補給食!!
よく考えると、ここまで、朝にコンビニで買ったおにぎりしか食べていないので、この細うどん、沁みました!!
ミナミカワさん、ほんまにありがとうございました!!
13時25分、クリア!!
悠然とうどんをすすっていた哲っちゃん。「もうオレら、700ポイントくらい稼いだから。もうゆっくりするわ〜」
そうなんや!!700ポイント!!われわれは、自分が何ポイントなんか、まったく知らんけど。さすが哲っちゃん、大阪検定でかなりの上段者って聞いたことある…。
あれ?
あとでわかったことやけど、優勝チームが確か600点くらいやったハズ…。
哲ちゃんチーム、700点やったら優勝やん…?(^◇^;)
ウソやったのね…(^◇^;)
お方さまはここでビールをちょっと引っ掛けていましたが、とにかく先を急ぐわれわれは、後ろ髪引かれながらこのエイドを後にしました!!
ぎょうざのチャンピオンさんへ
来た道を戻り、再び地下鉄・南森町駅へと飛び込みます!!
ぎょうざのチャンピオンさんの駅は、深江橋。さっきの森ノ宮からさらに二駅。
おそらく20分弱はかかるハズ。
電車に乗り込んだのが13時34分。もうほとんど時間がない〜〜!!
深江橋に到着!!
電車を飛び降りると…。
鯛焼きTシャツのチームが同じ電車から飛び降りてこられました!!
どこかで見た顔…。
あっ、かみやんさんだ!!鯛焼きしまなみで、来島海峡大橋の手前で、キティちゃんの前に現れはった、100kmを最後まで自分の足で走りられたランナー!!
かみやんさんと一緒になったということは、もう大丈夫だー!!
深江橋の駅から地上に出て、われわれも、かみやんさんのチームも、ポイントを見つけるのにちょっと手間取ってしまったものの…
13時52分、クリアーー!!
一時は完全にあきらめかけたマストポイントに、ギリギリ間に合いました!!(^_^)
鯛焼きウルトラならではの、公共交通機関の利用がOK、という独特のルールに救われました!!
これぞ鯛焼きウルトラの醍醐味!!
さあ、そして、夢にまで見たチャンピオンさんのぎょうざ!!
ランナー仲間は長距離練習の途中でこの店に寄って、餃子を食べてからまた長距離を走る、といっているほど美味しいともっぱらの評判。
うーーん!!美味しい!!
焼きたてパリパリで、具もたっぷり入ってる!!
美味しい美味しい!!
美味しすぎる!!
4つぶ、あっという間に食べちゃいました…(^◇^;)
もっと欲しい!!
でも善意で出してくださっているぎょうざ屋さんに、もっとくれ、などとは言えず…。
今度また、お金を払って食べに来よう!!
と、下戸の僕が決意をしている、その横で…。
大酒飲みのお方さまは、エイドのチューハイをグビグビ喉に流し込んでいるのでした…
喜多酒店さんへ
残り時間が少なくなって来ました…。
鯛ロゲは明らかに、終焉に向かっていました…。
「終わりたくない、終わりたくない…」
お方さまはさっきから、何度もその言葉を口にしていました。
透き通るような白い肌が自慢だったお方さまが。
今ではすっかり日焼けして、肩のあたりは皮も剥けて来て。
アウトドアの「ア」の字も経験したことがなかったのに。
ハーフマラソンを走り、フルを走り。
手術あけの僕のペーサーもやってくれて。
6時間、大阪市内を走り回るこの競技に至っては、やめたくない、とまでいうようになりました。
深江橋の駅に戻ると…。
明らかに、ぎょうざのチャンピオン帰り、の鯛焼きTシャツランナーがたくさんいらっしゃいました。
14時過ぎ。ゴールまで、あと1時間。
全員が、最後のマストポイント、喜多酒店さんに行く様子でした。
「深江橋から谷9まで行って、新歌舞伎座に寄るって手もあるよ?!」
まだ終わりたくないお方さま。最後のマストポイントに行くのがイヤな様子でした。
でも、駅にいる鯛焼きTシャツのみんなは、もう最終ポイントに向かう準備をされています。
へんにジタバタして、汚い終わり方をするより、みんなと一緒に、スムーズに終わろう。
「いや、喜多酒店さんに行こう」
僕がいうと、お方さまは、寂しそうに、うなずきました。
車両の半分は、鯛焼きランナーが占める事態に…。
ダークとらのパラドックス!!
忘れていましたダークとら!!一緒に写り込むとマイナス30点という
なんと、ここに潜んでいたのでした!!
喜多酒店ののれんの前で、動かざること山の如し!!
ダークとらを入れずに、喜多酒店ののれんの写真を撮影することができない!!
喜多酒店はマストポイント、撮影しないと失格、しかしダークとらは動いてくれない〜〜!!
このパラドックスは解決する方法はありませんでした…(T ^ T)
14時25分、クリア〜…したのかな?(^◇^;)
しかもここでは、オクムギャルに対抗できるほどの、セクシー水着ギャルがセッティングされていました!!
「写真、撮ってもいいですか??」
と丁重にお伺いしたところ、
「写真はアカン!!」
とのことでした…。セクシー水着ギャルファンの皆さん、申し訳ございません。どうしても見たければ、来年、この鯛ロゲに参加していただくしかないようです…。
喜多酒店さんの大盤振る舞い
一歩、喜多酒店さんの中に入ると…。
大繁盛の立ち飲み屋、としか思えない様相ですが、エイドなんです!!
「ビールまだの人!!奥へ進んでください!!」
「ビール、お代わり無料ですけど!!グラス持って来てね!!」
の声が飛び交っています。
カウンターには…
焼き鳥(ネギま、皮、レバー)
とうもろこし
だし巻き卵
唐揚げ
などが所狭しと並んでいて、食べ放題ですってよ?!
ああ、なんて素晴らしいんだろう!!喜多酒店さん!!
ゴールへ
喜多酒店さんからゴールまでは目と鼻の先。
たらふく食べてから、ゆっくりとゴールに向かいました。
14時51分、ゴール!!
チームお方さま、ダントツ最下位の予想でしたが、50チーム中、まさかの43位!!
大人のランナーの宝探し・鯛焼きウルトラロゲイニング。
これまで以上に、裏方の下準備が必要なイベントに、ずっと裏方をやって来た人たちを招待してしまったタモンさん…。
おそらく、この準備をしてくれた方々は、とんでもなくご苦労があったのではないか、と思うんです。
知ってるようで知らない絶妙なポイントを、細かくまとめて地図に落とし込んで。
会場の手配から、エイドの皆さんとの打ち合わせ。
でも、どのエイドでも、「タモンさんとこのランナーさんやったら遠慮なく!!」と行ってくださって。タモンさんの人柄が、この大きなイベントを動かしたのがよくわかりました。
こうして、われわれの戦いは終わりました。
しかしこのあと…。
本当のクライマックスは、打ち上げでやってくるのでした…
(続く)