ドラマ「海月姫」にどハマりしたキッカケ
こちらの記事でもご案内しましたが、
月9ドラマの海月姫が面白くて仕方ありません!!
1/29日に第3話が放送されたのですが、これがまたハイテンションで面白くて〜!!
ちょっと自分なりにこのドラマのどこにそこまでハマっているのか分析してみました!!
まややのビジュアル
脇役陣の一人、「まやや」というキャラクター。顔が、前髪が頬まで垂れているので目が隠れてます。これじゃあ、誰が演じているのかさえわからない!!さらに真っ赤なジャージの上下、しかも上着をズボンにインするというダサい着こなし。
しかも不必要なまでにハイテンション、常に奇声をあげて、さらに奇妙な動きなど、おそらくマンガのキャラクターを忠実に再現したものと思われますが、とにかくまややの強烈な個性がザッピング中の僕の手を止めました!!
FODが2/5まで1話から配信してくれてた
ここ、とても重要だと思います!!
連ドラをそれほど見る習慣がない人間って、よほど興味がない限り第1話から見ることってないと思うんですよね。
第1話を見逃すと、もうわざわざ第2話から見ようとは思わないですよね、普通。
TVerなんかでも、第2話が放送されてしまうと、もう第1話の配信は終わってしまっているので、第2話で気になってしまっても、すでに第1話を見ることはできないというジレンマ…。
ところが、なぜか「海月姫」だけは、2/5日までFODで第1話、第2話を見ることができました!!
第2話の途中で気になった僕は第1話を見ることができて、最初のクラゲ水槽のシーンで、販売員を見て、主人公の月海(つきみ)が
「あっ…。あれはっ…。オシャレ人間?!」
って叫ぶ場面で、そのワードセンスにすっかり魅了されてしまいました!!
(スマホから見る場合はFODのアプリをインストールする必要があるみたいです)
芳根京子と瀬戸康史
いくらまややのビジュアルで人目を引いたとしても、やはり主役がしっかりしていないとその世界観にハマることなどありません。
芳根京子
僕はこのドラマを見るまでこの人のことを知りませんでした。
しかしながら、この月海(つきみ)という難しい役を見事に演じています!!
月海は、ブスでなければならない!!
まず月海はブスでなければなりません。ブスというと言葉がきついですが、性格が悪いという意味ではなく、化粧もしない、着るものに無頓着、女性らしい仕草など考えたこともない、そういう意味におけるブス具合のことです。
装いなどは、ダサいジャージやメイクなどで表現できますが、歩き方、喋り方からにじみ出る内面のブス具合は真に演技力のある人物でないと表現できません。
彼女は見事にそれを表現しています!!
月海は、「儚げ」(はかなげ)でなければならない!!
シンデレラの物語は、変身したシンデレラは美女になるわけですが…。
月海は変身した時、美女にならなければいけないのでしょうか?
僕は原作を読んだことがないので、マンガではそこをどう描いているのかはわかりませんが…。
変身した月海が強調しているのは、女としての美しさというよりは…。
女としての「儚さ」だと感じます。
女性が「美しさ」を表現するのはそう難しいこととは思いません。綺麗に着飾り、それっぽい仕草をすれば、どんな女性でもそれなりに美人になれるんじゃないかな、と僕は思います。
女性が男性を惹きつけようとする際、この「美女化」と、ミニスカートなどの「セクシーアピール」などが、その代表的手練手管なのではないか、と思うのです。
しかし、女性は見落としている。
男が女性に最も惹きつけられるもの、それは
「儚さ」(はかなさ)
なのではないかと僕は思います。
「儚さ」。
それは女性だけが持つ、細く、弱く、強くかきいだくと壊れてしまいそうな…。
男の世界から見ると、まるで現実に存在していないかと思わせるような、透明なまでの美しさ…。
簡単にいうと、「女としての弱さ」。
お方さま(うちの嫁)に言わせれば
「オットセイが命がけで他のオスと戦うのは、メスを守るためやからな!!」
だそうです。
「飲み屋の女が同情させて口説くのと一緒よ〜」
というニヒルな女性の反論が聞こえてきそうですが…。
違うんです!!
それは存在の透明感!!
芳根京子により体現されている、変身後の月海の美しさとは、この「儚さ」です!!
これを出されると、男としてはたまりません!!
女性恐怖症の修さえ思わず抱きしめてしまうのも頷けます!!
どんな美貌より、どんなに短いミニスカートより!!
この月海は魅力的な女性になってしまいました!!
瀬戸康史
このドラマのもう一つの柱が、瀬戸康史のキャスティングでしょう!!
男性としての彼も確かにハンサムですが…。
イケメン過多の芸能界において、(オッさんのヒガミもたっぷり入りつつ言わせてもらえば)それほど特筆すべきイケメンか、と言われれば言葉を濁しそうです。
しかし、ひとたび女装すれば…。
もうビックリするほどの美人っぷり!!
出演している女優陣の中でいちばん美しいといっても過言ではないでしょう!!
もちろん、出演している女優陣は、実際とはかけ離れたオタクメークや肉食演技をしているからですが…。
「どんな美女より美しい女装男子」
という存在が、画面から目を離せない要因であることは確か。
また、彼が月海をどう思っているのか…。
マンガを読んでいないので先のことはわかりませんが…。
微妙な距離感が、もしかしたら今後の伏線なのではないかな、と思わせる彼の演技も、期待を持たせる絶妙さです。
人間関係相関について
実はけっこう複雑な人間関係。特に鯉淵家の相関図は複雑です。そしてもしかしたら、それは他の人にかぶっているのかもしれない、と予感させる相関図…。
尼〜ず=天水館の人々
月海(芳根京子)
主人公ですね。苗字は「倉下」というみたいです。はやくに母を亡くし、イラストレーターになるため鹿児島から半年前に上京してきました。
3話現在、父親についての言及はありません。
千絵子さん(富山えり子)
天水館の大家の娘。和装フェチで日本人形オタク。大家の娘ではあるが、他の住人たちと同化していて、リーダー的存在。ばんばさんからは「千絵子抄」と呼ばれている。
まやや(内田理央)
前髪で目を隠し、上下赤ジャージ、上着をズボンにインする典型的なオタクの装い。三国志とそのフィギュアオタク。不必要なまでにハイテンションで、常に奇声を発し、指先の微妙で奇妙な動きとともに動き回る。絶妙なキャラクター!!
ばんばさん(松井玲奈)
本当に鉄道オタクの松井玲奈の絶妙なキャスティング。まややと同じく、毛量過多のアフロ(本人によれば天パ)により目が確認できない。行動する際、常に電車のアナウンス的に自分の行動をアナウンスする。
『秘技・アフロアタック』の使い手。(ここで「アフロ」っていってるんだけど…(^_^;)
ジジ様(木南晴夏)
おじいさんが着るような服を着て、おじいさんが出ているテレビ番組ばかり見ている枯れ専。発する声が小さい。目白先生の原稿に、勝手におじいさんを書き足したりする。
目白先生
7号室に住む、ボーイズラブ漫画家。姿は決して見せない。困ったことがあると、「ご託宣」として目白先生にお伺いをたてるが、ドアの下に差し出した紙が一瞬で部屋に吸い込まれる。いつもドアの下で控えている模様…。尼〜ずは、彼女のアシスタント的存在。
*なお、天水館は別名「尼寺」と呼ばれ、男子禁制である。
鯉淵家の人々
鯉淵慶一郎(北大路欣也)
民自党最大派閥を率いる大物政治家。
鯉淵蔵之介(瀬戸康史)
鯉淵家長男、と言うことだが、本妻の子ではなく愛人の子。愛人の名前は「りな」で、ミュージカル女優であったらしいことが第2話で判明するも、顔は出て来ず、現在消息不明。蔵之介は母に会いたいと思っている。蔵之介が女装する理由は不明ながら、母のクローゼットにあったたくさんのドレスに対する強い憧れが理由ではないかと思われる。
鯉淵修(しゅう)(工藤阿須加)
鯉淵家次男で本妻の子。父の後継者と目されているものの、女性恐怖症で童貞である模様。女性恐怖症の理由は、りなの舞台を観に来た慶一郎が、楽屋でりなと激しく抱き合っている場面を目にして以来。
鯉淵家で蔵之介が月海に化粧を施し、美しいドレスを着せた姿を見て、月海に恋をするが、普段着姿の月海を見て彼女と気づかず、「キショク悪い」と呟いてしまう。第3話で月海の真の姿に気づき、自分のこれまでの発言を深く後悔する。
その他のマンガチックでハイテンションな脇役陣
稲荷翔子(泉里香)
やり手のビジネスウーマンだが、そのやり口は、たとえ薬で眠らせてでも対象の男と肉体関係を結び、それをネタに仕事を進めていく、というとんでもない悪女。
花森さん(要潤)
鯉淵家の運転手兼情報屋。レクサスを愛し、レクサスが絡むとどんな秘密でもすぐ喋る。
手抜きなき細かい演出
演出は石川淳一、「リーガル・ハイ」や「デート」などを演出された方。さすがの喜劇的演出!!
天水館の中で大きな叫び声がするシーンでは、外から撮影して、犬を散歩しているおばちゃんが驚いて足を止めるなんてわざわざ面白おかしく演出。
第3話の演出は山内大典という方のようですが、ジジさまという脇キャラにも手を抜かず、慶一郎出現の場面ではスポットを当てて内面を表現したり。
細かいシーンを挙げればきりがありませんが、喜劇的要素に力を入れて見ていてめっちゃ面白い!!
巧みに貼られた伏線たち!!
鯉淵家長男であるはずの蔵之介が実は本妻の子ではない、と言うところがポイントだと思います。母の名は「りな」で、元・ミュージカル女優で、現在は消息不明、と言う点も気になります。
回想シーンでも、第3話現在、彼女の顔は明らかになっていません。これは何かの伏線でしょうか。
また、第1話の冒頭、亡き母に月海が話しかけるシーン。
お母さん。お姫様みたいな、フリフリのクラゲを見て、あなたは、こう言いましたよね。
女の子は、大きくなったら、みんなみんな、綺麗かお姫様になれるんだよーって。
同じく蔵之介が初めて月海にメイクを施すシーンで、蔵之介はこう言います。
昔ある人が言ってたんだ。
女にとって服は外で戦うための鎧。
メイクは自分を変身させるための魔法。
女は誰だって変わることができる。
みんなお姫様になれるんだってな。
蔵之介は月海にシンパシーを感じ、月海も彼のこのセリフに母の言葉を思い出します。
これって何かの伏線でしょうか…。
シンデレラというよりも…。
劇中、「お姫様」「魔法」といった言葉や、メイクされた月海が鯉淵家から逃げ出す際、脱げた靴をアップにするなど、「シンデレラ」を意識した演出ですが…。
僕はシンデレラというよりも
「マイ・フェア・レディ」に近いんじゃないかな〜と思っています。
イライザが、完全にフェアレディ化する前の、あの有名な白と黒のドレスを着て、アスコット競馬場で社交界デビューするあのシーンです。
マイ・フェア・レディの中でいちばん笑いが巻き起こるあのシーンの世界観にとてもよく似た、女性のおかしさと儚さがとてもよく表現されているドラマだと思っています!!
毎週月曜日が楽しみです!!