ボディーバターって何?!
妻:(お方さま、自室の机を断捨離中)なあなあ。メルカリで売れそうなヤツ出てきたわ。
夫:ええやん。なになに??
妻:これや!!「ボディーバター」や。
夫:ボディーバター??
妻:そや!!
夫:…。って、なに??
妻:ボ、ボディーバターも知らんのかいな!!アレや。カダラ、いや、カラダに塗るバターや。
夫:なんのために?
妻:それはアレや。保湿的なヤツや。
夫:保湿にバター?乳製品?
妻:ンなわきゃネエんだ!!(タモさん風)基礎化粧品や。瓶の中では個体、体に塗ると液体になるからバターって呼んでるんや。「粋」やろ?世の女子がそう呼ぶことで飛びつくんや。
夫:御意。
妻:これけっこう高いヤツや。1個4,000円やで!!安く売ったらすぐ売れるわ!!
夫:そもそも、なんで持ってるん?
妻:…。知らん…。
夫:えっ?!
妻:もう3年くらい、机の奥に眠ってる…。なんで持ってるんやろ?自分で買うわけないし。誰かにもらったんやと思う…。
夫:ご、5年も?!(-∀-`; )
妻:けっこう匂いがキツイねん。好きな人はめっちゃ好きな匂いやけど、私はあんまりやねん。
夫:そうなんや。
妻:そやしメルカリで好きな人に買ってもらおう!!
夫:オレ、化粧品とかわからへんから、自分で写真とか説明文とか書いてアップしてみ?
妻:うん…。す、すごっ!!メルカリ、すごっ!!
夫:どうした?
妻:この商品についてるバーコードをアプリで読み取ったら、商品の説明文が勝手に出てくるねん!!
夫:(見てみる)…。ホンマや…。すごいな…。
妻:これで説明文も考えんでええわ。簡単や。金額は…。元上代4,000円やし、半額以下の1,600円で行こう。
夫:安すぎへん?セロファンも剥がしてない、新品未使用品やろ?
妻:メルカリで同じ商品の売れ行き動向見たらそんなもんやわ。
夫:そうなんや…。
妻:よしできた!!「出品」っと!!出品したで!!
夫:ご苦労。
妻:明日には濡れ手に粟の1,600円が手に入るわ!!贅沢しようぜ!!
夫:やったー(笑)
〜3日後〜
妻:…。おかしいなあ…。ヒロシのショーモないソフトフラスクとか靴とか手帳カバーとかバンバン売れてるのに…。アタシのボディーバター、「いいね!」もつかへんやん…。
夫:買う側が「欲しい!!」と思わせる紹介してる?見せてみ?
(夫、妻が作ったボディーバターのページを見る)
夫:まずこの商品さ、化粧箱がめっちゃオシャレやん?
妻:そやろ?!
夫:…。そやのに、こいつのメインのロゴ部分にピントが合ってないやん…。
妻:そ、そうかな?暗くなって、ロゴが写ってないんや。
夫:背景も真っ黒やん?
妻:く、黒い方が見やすいかなと思って。
夫:商品説明も、アプリで出てきたままを出してるやん?成分とかだけやん。
妻:う、うん…。
夫:そもそもコレ、なんて読むの?なんていうブランドなん?
妻:えっ…。知らん…。
夫:知らんの?!
妻:有名なんは知ってる!!でもなんて読むか知らん。えむ、おー、あーる、やん。
夫:ええかドアホ。売り手の商品に対する情熱っていうのは買い手に伝わるんじゃ!!商品の名前も知らん売り手から、誰が買いたいと思うんじゃ!!商売、ナメるな!!
妻:ぐぐぐ…。
夫:(スマホで調べる)MOR、で「モア」って読むみたいや。…。フムフム…。オーストラリアのブランドや…。『表現豊かな香りと洗練されたパッケージが織りなすハーモニーが魅力です』
妻:なるほど。
夫:…。あれっ…。
妻:ん?
夫:…。これ…。「3年前からある」って言ってたね…。
妻:う、うん。それが何か?
夫:…。『使用期限、4ヶ月』…。
妻:…。
夫:…。
妻:よ、4ヶ月て!!
夫:それ以上経過したら、特徴ある香りが劣化してしまうらしいわ。
妻:…。アカンやん!!3年前やで?!
夫:そうや。
妻:賞味期限、2年と8ヶ月前に切れてるやん!!
夫:賞味期限じゃないけど…。まあそうやな。
妻:どーすんのさ?!
夫:もう削除しないと。いくら安くてもこんなん売ったら最低評価をつけられるで。削除しよう。
妻:さ、削除したらエエんや!!よかった!!
夫:う、売れなくて逆に良かったな。
妻:ホンマや。危ないトコやった。
夫:化粧品とか。デリケートなヤツは今後、使用期限とかもよく調べて出品しないとな。
妻:御意。
夫:ってそんなこと、女のアンタが気づけよ!!
妻:御意。
特殊な透明ガラス
夫:(食器棚の奥から、見慣れない透明なコップが6個も並んでるのを見つける)こ、これ、なに?6個もあるで?
妻:ああ、それ。貰って、一回も使ってない。コーヒーカップやねん。
夫:コーヒーカップ?!透明なガラスやで?!
妻:そやろ?誰がそんなんでコーヒー飲むんやっちゅうねん。
夫:そもそも飲めるん?熱いやろ、こんな薄いガラスにホットコーヒーいれたら。
妻:そうやんなあ…。昔、ウチのおばさんが、そんなんにホットウィスキーをいれて飲んでたわ。
夫:(ホットウィスキーなんて飲み物があるんだ…)
妻:耐熱ガラスなんやろな。
夫:そんなんがあるんや…。
妻:よー知らんけど、安もんやと思うわ。メルカリ出しても売れるかな?割れ物は梱包も面倒やし。もう捨てよう。
夫:…。コップの底にメーカー名が刻印されてる…。
妻:なんて?
夫:アルファベットで…。ジェイ、イー、エヌ…。
妻:エ、ム?
夫:エ、ヌ、や!!「ぬすっと(盗人)」の「ぬ」や!!
妻:ああ。御意御意。
夫:続けるで!!エー、イー、アール。「JENAER」。で、「GLASWERK」。たぶん「ガラス屋」って意味や。ドイツ語で。
妻:なんでドイツ語ってわかるん?
夫:なぜなら。その後ろに、「Germany」って書いてるからや!!
妻:…。ギクッ!!
夫:つまり!!このグラスはドイツ製や!!
妻:やばいやん!!
夫:早く調べろ!!「JENAER ガラス」で!!
妻:出てきた!!「イエナ・グラス。耐熱ガラス界のスーパースター。ドイツが世界に誇るブランド。耐熱温度は実に300度」…。
夫:…。それをお前はたった今、「捨てよう」って言ってたんやで…。
妻:…。いや…。言ってない…。
カニスプーン
夫:(夫、スプーンコーナーを整理している)なあなあ。我が家って2人家族やんな。
妻:当たり前やん。
夫:何本あるねん!!カニ食べスプーン!!
妻:ええカニ、たまーに買ったらついてくるヤツやん。
夫:これ5本ちゃいますからね?!自分たち用の2本を除いた5本ですからね?!カニ食べスプーンだけで今まで引き出しに7本あったわけやからね?!
妻:けっこうあったな!!
夫:他人事みたいに言ってんじゃねー!!
妻:食べたいなあ…。カニ…。