妻:アンタみたいなモンは。アホやから。
夫:いきなりひどいなあ…
妻:空が曇りで、雨降りそうでも走ったりすることあるやろ。
夫:夏とかやったらあるかもな。
妻:雨とかは、特に怖くはないけど。
夫:真夏の雨ランは気持ちいいね。
妻:最も怖いのは、『雷』。『落雷』やん。
夫:それはそうやな。
妻:ランナーに落雷が直撃して亡くなった、って新聞記事も読むやん。
夫:確かに。
妻:覚えときや。走ってて、急に雷の音が聞こえた時の対処法。
夫:は、はい!
妻:まず最も安全なのは、建物の中に避難するってこと。
夫:…それは…わかるさ。
妻:そうやけど。大事やで。泡食って、家に帰ろうとするんじゃなくて、すぐ入れる建物があればその中に避難する。これ大事。
夫:は、はい。
妻:クルマの中、ももちろん可。でも今は、「ランニングに出てる」っていうシチュエーションやから、このケースは少ないかもしれんけど。クルマの中は雷にはとても安全な場所やで。
夫:覚えておきます。
妻:でも、逃げ込める建物も、クルマもない、例えば河原のど真ん中あたりで雷が鳴った時。
夫:ウンウン!!それそれ!!
妻:絶対にやってはいけないことは、木の下に隠れること!!
夫:えっ?木の下に隠れるのはNG行為なん?
妻:そやで!今や常識やで!!
夫:なんでなんで?ひと昔前はそれが推奨行為じゃなかった?
妻:絶対にやったらアカン行為やで!木の下への避難は!!なぜなら、雷は高いものに落ちるんやから!その木に落ちるねん!!木に落ちた雷の電気がそのまま、そこにいる避難者に直撃、即死のパターンやで!!
夫:そ、そうか…
妻:逆に、入るべき建物が見当たらない場合は、木とか電柱とか、そんな高いものからはなるべく4メートルは離れて…
夫:ウンウン。
妻:両足を揃えてうずくまるねん!ダンゴムシみたいに!!
夫:うずくまる…
妻:地面に寝転ぶ、とか、立ち尽くす、はNG!うずくまる、これ大事!!
夫:な、なんで?
妻:自分の体に、電気の通り道を作らない、っていうことやねん。
夫:電気の通り道って?
妻:例えば、もし地面に雷が落ちたとする!
夫:ウンウン!
妻:寝転がってたら?もし、落雷が足側にあったら、足側から流れてきた電気が、胴体を抜けて、頭側に抜ける!
夫:なるほど。
妻:これが、電気の通り道を作ってしまう、ということ。
夫:ふむふむ。
妻:だから、両足をなるべく引っ付けて、右足→左足に抜ける道さえ遮断し、しゃがみこんで丸くなる。これが万一、落雷があった時も自分の体に電気を通しにくい姿勢やねん。
夫:なるほどなあ。
妻:まあ、そんな状況にならへんのが一番大事やから、雷がなりそうなときになんか絶対に走りに行ったらあかんけどな。
夫:御意。