お方さまはおでんが好きだ。
私も好きなのであるが、お方さまは最近、特におでんへの愛情が強くなっている。
理由としてあげられるのが、「ちくわぶ」を具材として入れ始めたこと。
関西人のわれわれとしては、「ちくわぶ」という具材の存在は知っていたものの、食べた経験は全くなかった。
初めて食べたちくわぶの感想
それが、あるスーパーでたまたま売ってたちくわぶを購入し、おでんに投入したところ…。
ぜんぜん美味しくない(-∀-`; )
その模様をフェイスブックにアップしたところ、
「煮込みがぜんぜん足らない」
と関東の人から指摘を受けた。
パッケージに書かれていた通りの煮込みでは足らないようだ。
2回目に食べたちくわぶの感想
そこで次は、たっぷり煮込んでみた。すると…。
よく言えば、「もちもち」。
悪く言えば、「ネチャネチャ」。
確かに、唯一無二の歯ごたえというか。
経験したことのない食感であった。
また、出汁を吸い込んだ、新食感の食べ物は、なかなか興味深いものであった。
関西おでんと相容れない点とは。
一方で、2度目のちくわぶチャレンジには、関西風おでんとちくわぶとの問題点も発覚した。
ちくわぶを入れると出汁が濁る。
関西風おでんの出汁は、薄く透明な醤油色。
すじ肉など、この透明さを濁らせる具材は別鍋で煮る、というのが池田家の鉄則である。
よって、次回、おでんにちくわぶを投入するなら、ちくわぶも別鍋で煮る必要がある。
お方さまの中で、ちくわぶを使用したおでんに対する料理計画が、着々と進行していった。
第三回ちくわぶおでんの会
そして昨日。
ちくわぶを使用したおでんの第三弾が料理された。
お方さまキッチンからその模様をお届けしよう。
出汁が濁る具材は別鍋で煮るが、それだけでなく、具材が多すぎるので、濁らせない具材も2つに分けねばならぬのだ(笑)
練り物を中心とした鍋
みんな大好き卵。ホタテに、そこにはタコも眠っている。
これが問題の別鍋。出汁を濁らせる肉と、ちくわぶ用鍋。
それぞれの具材
1
すじ肉とシチュー肉
2
ちくわぶ
3
ちくわ
4
梅焼き
5
きくらげ入り平天
6
厚揚げ
7
平天
8
はんぺん
9
ホタテ(底にはタコも)
10
卵
11
こんにゃく
補足説明
1のすじ肉とシチュー肉であるが。
本来はすじ肉のみを入れる。
今回、いつものスーパーで、いつものすじ肉が満足いく量、手に入らなかったので(お方さまは北見牛のすじ肉じゃないと自分のおでんに入れない、と決めている。なぜだ?)
ちょうど横に、北見牛のシチュー用の肉があったので、今回、それも併用してみた。
(なかなか美味しかった)
2、これが今回ご紹介したいちくわぶだ。
肉と同じ鍋で煮ているところに注目してほしい。
ちくわぶの長所として、「出汁を吸って美味しくなる」
ちくわぶの短所「出汁を濁らせる」
この長所と短所を見事に融合させた作戦がこの、
「肉の鍋とちくわぶを一緒に煮る」
という作戦である。
いわば共に「出汁を濁らせてしまう」具材なので同時に煮ることは必然とも言えるが、
肉から出た出汁をちくわぶが吸うことによって、ちくわぶの旨味を最大限に引き出す秘策なのであった。
見よ!!この肉の出汁が染み込んだ、旨味溢れるちくわぶの姿をっ!!
4の梅焼きについて、関東の方でご存知ない方もいらっしゃるようなので追加説明。
いわゆる練り物で、梅の形をしているから梅焼き。ふわふわした食感で美味しい。
5のきくらげ入り平天は、今回初めて投入。スーパーでこの種の変わりダネの平天があれば積極的に投入することにしている。
完成
さて、これらを煮込んでいくと…。
練り物の鍋はもはや蓋が閉まる状態ではなくなった(笑)
仕方がないのでタッパに詰め、近くに住んでる親戚におすそ分けをした。
肉の出汁が染み込んだちくわぶはとても美味しい♡
関東人にとってこの具材は飽き飽きした、おでんの中でも2軍的立ち位置の具材である、という話はよく聞くが、
関西人にとっては未知の味であり、
こうやって調理すると、
もはやこれ以上、進化しようがないと思われていたおでんに、
また1つの命が吹き込まれたような気がして。
ちくわぶ、なかなか美味しいです。関西の皆さんも是非、肉と同じ鍋で煮るなりして食べてみてください!!
どこで買えるの??
問題は、関西ではなかなか売っていない、という点です。
われわれは、近所のイトーヨーカドーの練り物コーナーで、セブンアンドアイのプライベートブランド、セブンプレミアムのちくわぶが売っているのを発見しました。
プライベートブランドということで、セブンアンドアイの工場で大量に作って、日本中のイトーヨーカドーに納品していると思われます。
ですので、手に入りにくい地方の皆さんは、是非、最寄りのイトーヨーカドーをお探しになることをオススメします!!