▲今年の名古屋ウィメンズにて。この写真には、3組の、見ず知らずの応援団が写っている。隣で応援しながら、いつしか友情が芽生え、終わった後にみんなで記念撮影!
さて、ぶらりと気が向いてのマラソン応援、の段階を過ぎて、本腰を入れて応援したい!と思う段階になったときに注意すべき事柄について考えてみましょう!
今日は中級編だ!
《事前準備》
・応援ポイントの決定
どこで応援するのがベストなのか?これには答えがあります。
スタート地点?ゴール地点?
100%の力が残っているスタート地点や、すべての苦労が報われるゴール地点、確かにマラソンの醍醐味として、押さえておきたいポイントではあります。
しかし、「あなた」目線ではなく、「ランナー」目線で考えて見ましょう。
ランナーはどこで応援されたいか?
やはり30〜37km地点ではないでしょうか。
30km手前なら、まだまだ余力もあり、練習でもなんども走った距離なので、まだ応援のチカラを必要としていない。
37kmを超えたら、もうゴールが見えてきた!という気持ちが湧き、最後のパワーを絞り出せる。
エネルギーが枯渇し、足が攣り、頭も朦朧。
「リタイアしたい!リタイアしたら、もう走らないでいい!」
という悪魔の囁きが、頭の中でリフレインしている区間です。
もちろんリタイアの全てを否定しているわけではありません。逆に、リタイアすべき状況に陥っているランナーがいたなら、リタイアを促してあげましょう!
ただ、まだまだ走れるのに!弱い自分が顔を出し、投げ出したい!と思い始める区間です。
そんな時にこそ!
ワザと、ノーテンキな顔をしたあなたが!
普段ならゼッタイにかぶらない、バカなかぶり物をかぶって、オモシロ人間を演出したあなたが!
「ファイト〜!頑張れ〜!」
って、見ず知らずのランナーに声をかけてくれた時!
その時こそ!苦しく辛い道中で、心の中の暖かい何かが流れ出す瞬間です!
「よし、もう少し頑張ろう!」
って思える瞬間です!
メインの応援ポイントは、
30〜37km地点
を探しましょう。
コース図を見ながら、電車/地下鉄の公共交通機関で移動できるポイントを探し出します。
そして、知り合いのランナーには、何kmの地点にいるか、事前に伝えておきましょう。それがわかってさえいれば、そのランナーは、「ゼッタイ、あの地点までは行く!」という強い思いが湧いてきます。
・応援したいランナーの、ゼッケン番号の把握
これを知っておくと、大会によっては、「ランナーズアップデート」という機能があり、ゼッケン番号をスマホに入力すれば、そのランナーがどの地点を通過したかがわかります。応援の道しるべとなります。
また、ランナーズアップデートは、少し前までは5kmごとの通過時間しかわかりませんでしたが、最近は、地図上にランナーの点が示され、リアルタイムで今どこにいるかがわかるようになっています。(この機能がない大会もあります)
《持っていくもの》
・スマホのバッテリー
上記のように、ランナーズアップデートを使うようになると、スマホへの依存度がかなり高まります。また、写真をスマホで撮る方も多いでしょう。スマホのバッテリーがすぐになくなってしまいます。モバイルバッテリーはぜひ、携行しておいたほうがいいでしょう。
・冷却スプレー
今回、一番オススメしたいのはコレです!
いろんなマラソン大会で、ランナーのためにいろんなものを持って行きましたが、やはりいちばん人気があったのはコレでした!
特に、奈良マラソンや下関海響マラソンのように、後半に坂が絶え間なく続く大会での30km地点では、このスプレーを出すとランナーが群がり、すぐに空になってしまう状況でした!
12,000人規模の奈良マラソンで、500ml入りを6本、用意して行きましたが、全部使い切ってしまいました。
さて、冷却スプレーにもいろいろあります。有名なのはエアーサロンパスです。医薬品ですので、価格も250mlで1,500円〜2,000円とかなりお高め。もし6本揃えても、内容量は1,500mlで価格は1万円前後。
それに対し、コールドスプレーというものがあります。これは480ml入って、1本500円程度。6本揃えても2,880mlで3,000円なので、貧乏な我々家族はもっぱらこのコールドスプレーを使っています。
実際のところ、マラソン途中で炎症を起こしている筋肉に対しては、やはり「冷やす」というコトがいちばん良いのではないでしょうか。ですのでコールドスプレーで十分だと思います。
▼我々がよく使うコールドスプレー。 関西ではダイコクドラッグに行けば買えます。
《応援HOW TO》
・スプレー使用法
さて、スプレーを持っていても、それをアピールしないとランナーには伝わりません。「スプレーあるよ!」とか、「エアサロあるよ!」とか叫びましょう!
叫ぶのがどうしても恥ずかしい人は、例によってA4を横につなげたA3の紙に、「スプレーあります」とマジックで大きく書いて持ちましょう。
さあ!それに気づいたランナー達が、フラフラな足取りで接近してきます!ここで注意したいコトが、
①どこが痛いか聞く
単純に、「どこ痛い?!」と接近してくるランナーに聞いてください。「足全体」と答えるランナーもいますが…
坂が多い大会なら「前もも」、フラットコースの大会なら「ふくらはぎ」や「ヒザ」をうったえるランナーが多いです。
②「もっと近づいて!」の一言を!
あなたが患部にスプレーしようとしても、ランナーは足がふらついていたり、もともと日本人はシャイなので、スプレーと患部に距離ができてしまいます。あなたはコースには入れない、線の内側からスプレーしています。それに対し、今のランナーはたいていタイツをはいているので、距離がありすぎるとせっかくの冷却スプレーも効果ゼロ。
「もっと近づいて!」の一言でよりランナーに接近してもらいましょう!
▲あと一歩近づいて!いや、エロい意味じゃなくて!
・かぶり物でハイタッチ!
事前準備の欄で少し言及しましたが、ぜひ、オススメしたいのが「かぶり物」です!
ドン・キホーテに行くと1コ1,000円くらいでキャラクターのかぶり物が売ってます。派手な色のアフロなんかもGOOD!です。
ただハイタッチを求めて手を出しているだけでは、消耗してて、かつシャイな日本人なので、なかなかハイタッチに来てくれません。
でもこちらが、そんなオモシロ人間であることを演出していたら、自ずとランナーも笑顔になり、こちらによって来てハイタッチしやすい雰囲気が生まれます!そしてあなたの周りは、他とはちょっと違ったホットスポットになり、ランナーが引きよせられるようなハイタッチポイントになります!
▲スーパーガールとハイタッチ!
・声の掛け方・中級バージョン
①「ファイトー!」
②「頑張れー!」
③「マイペース!」
この三つを覚えておきましょう!
▲Kちゃん、頑張れー!の声に、こんな笑顔で返されたら!もう応援冥利に尽きます!
まだまだ余裕がありそうなランナー→「ファイトー!」
けっこうキツそうなランナー→「頑張れー!」
歩きながら顔を伏せているランナー→「マイペース!」
特に③の、顔を伏せ、歩いているランナーに対する声かけには注意してあげましょう。
あなたはこんな経験ありませんか?
この大会のために、必死で練習して来たのに!直前になって、ケガ!
軽度の肉離れでも、2週間は安静だ。
さあ、2週間経った。大会まであと1週間。ほんとはもう休足でもいい時期。が、遅れを取り戻すために、少しずつ練習。そして本番を迎えた。
でもやっぱり練習不足!30kmで足が止まっちゃった。悔しい。走れない。でもリタイアはしたくない。
目の前を歩いているのは、あの時のあなたかもしれません。
もちろん、フルマラソンをなめてかかって、まったく練習もせず臨んだ、素人さんかもしれませんけど。
「歩きに来たのか?走れ!」
という声かけは、僕は好きではありません。いろんな事情があって、歩かざるを得ないランナーには酷な言葉です。
「マイペース!マイペースで行こう!」
この言葉は、そんなランナーに優しい言葉だと思います。今は辛くて歩いていても、1km先で回復したらまた走ればいい!そんな願いがこもった言葉です。
・仮装ランナーには声をかけよう!
仮装ランナーは、声をかけてほしいからそんな格好をしているランナーです。見つけたら、必ず声をかけてあげましょう。
「ドラえもん!頑張れよ!」
「お殿様!頑張れー!」
「ポケモン!ファイトー!」
そんな感じで。呼ばれた相手は必ず笑顔を返してくれるでしょう!
また、流行りのアイドル風のいでたちの女の子たちを見たら、単純に、
「かわいいぞーー!!」
だけでも十分です。
そうしているうちに、あなたの周りはどんどん応援ホットスポットになっていきます!
・レインコートと、つばのある帽子を準備しよう
最後に、中級応援者ともなれば、少々の雨でその場を立ち去らないほどテンションは上がっているはず。
でも風邪をひいて日常生活に支障をきたすのも不本意です。
コンビニや、100均でも、ポケッタブルのレインコートはあります。さらにつばのある帽子で雨が顔にかかることを防ぐことができます。念のため、持っておくことをオススメします。
中級編は以上です!
上級編は、さらに盛り上がる声の掛け方や、チーム応援のやり方などを考えていきましょう!