夫:もし、タイムマシンがあったら、どうする?
妻:そやなあ…
夫:オレは、二ヶ月前に行って、「もうちょっと坂の練習しとかな、京都マラソン完走でけへんで!」ってオレに教えたいな。
妻:夢、小ぃさっ!
夫:何とでも言え。レーコはなにさ。
妻:アタシはねぇ〜。そやなぁ〜
夫:うんうん。
妻:ルートヴィヒの家に行って…
夫:だ?誰さん?どちらさん?
妻:ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーベンやん!
夫:ベートーベンって言え!誰がそんな名前で知ってるねん!
妻:ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーベンの家に行って、「アンタの曲、サイコーやデェ!!」って褒めてあげたい!!
夫:あのー…
妻:わかってる!わかってるって!『ベートーベンは耳が悪かったから、そんなん言うても、
…え?なんて?
的な、オジーチャン、オバーチャン的なリアクションしかけーへんって、そう言いたいんやろ?!
夫:いや…
妻:そやし、可能な限り、ルートヴィヒの耳元に近づいて、でっかい声で言うわさ!『交響曲第5番、ええでぇ!ナイス作曲や!』って、大声で褒めたるわ!
夫:あ、そう。でも…
妻:あいつは、大したもんや!ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトも確かに天才や、しかしヴォルフガングは、金と人気のために作曲しとる!ドミートリ・シュスタコーヴィッチ、ヨハネス・ブラームス、ほんで、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーベン!この三人や!真の天才は!
夫:それはええよ。可能な限り近づいてぇや。ヤツを褒めるために。でも…
妻:なに?
夫:なんぼでっかい声で言うても、日本語やったらベーのヤツ、理解でけへんのとちゃう?
妻:…(ハッ!)