僕はアディゼロ匠(TAKUMI) 練(REN)というシューズを履いています。
有名なランニングシューズ職人・三村仁司氏が、アシックスを退職し、アディダスで手がけたシリーズが「アディゼロ匠」というシリーズです。
高橋尚子選手がシドニーオリンピックで優勝した時、彼女の足の特性である、右足と左足の長さが8mm違う、という点を考慮し、左右の靴の高さを変えながら、オリンピック選手の高橋にさえ気づかれない工夫を施し、結果的に彼女を金メダルへと導いた、現代の名工さんです。
「練」と「戦」という2シリーズがあって、「練」は練習用、「戦」は大会用、というイメージかと思います。
あるスポーツ洋品店では、「練」でサブ3.5(フルマラソンを3時間半以内でゴールすること)用のランナー、「戦」でサブ3くらいのランナーが履くべき靴、などと大きなお世話なアドバイスが書かれていましたが、サブ4.5程度の僕が履いてはいけないなどという決まりまなく、履かせていただいております。
2013年の東京マラソンの際にこれで走りましたので、初めて履いたのは多分2012年ごろ。
履いてないかのような軽量感と、ふわふわしすぎない着地時のタッチがとても気に入り、何よりデザインの美しさが秀逸でした。
ただ、日本人には木型が少し細すぎるかな、という思いはありました。その辺りは、ヒモの締め付け具合でカバーできる問題でした。
また、初代の練には幅広タイプもあり、それも試してみました。(結果的には、通常タイプも幅広タイプも、それほどの違いは感じませんでしたが)
この商品については確かNHKでも取り上げられ、アディダスのショップの店員さんに聞いたところでは、テレビ放送後は、ランニングなどまったくしない人が買いに来ることも多かった、と言います。
しかしながら、そんなに人気のあるシューズも、定番化することなく、どんどんスクラップアンドビルドしていくアディダスの攻めの姿勢には驚きました。
初代の練は、やがて、練2に変わりました。
実は、僕の足にいちばんフィットしたのがこの練2でした。初代がやや細すぎたと感じたのは僕だけではなかったのか、練2は若干、オブリークと呼ばれる木型にシフトしていました。
オブリークとは、ドイツの健康靴などに多くみられる、人間の足の形に近い、小指方面に向かって丸くなっている木型です。
ところがこの練2の寿命は初代練よりも短く…
あっという間に、次の練が出てしまいました。(あまり練2が評判良くなかったのかな?)
今は、アディダスはブーストという素材を全面に押し出し、練も練ブーストとなっています。耐久性などが格段にアップした印象があります。
しかし、僕の足にいちばんフィットした練2は…
まさかあんなに早く廃番になると思ってなかったので、1足しか持っていません。
某サロマンブルー(サロマ湖100kmウルトラマラソンを10回完走したランナーに贈られる称号)のスーパーランナーさんは、スーパーで5,800円で買った、というシューズでサロマを走ってらっしゃって、
「弘法筆を選ばず」
って言葉が耳に痛いけど。
でもやっぱり、何十キロも力一杯走るときに、「これが自分の足に合ってる!」という思いって、自信にも繋がるし、合ってない靴で靴擦れや爪を痛めたりもします。
でもシューズ業界も、常に新製品を出し、新陳代謝を図らないと、他社や新興勢力に押されてしまう。
そのため、めまぐるしいスピードで新製品が出て、やっと見つけた自分に合うあの靴は、廃番の彼方へ…
あと1足でも持ってたらなあ…
そんな思いをしたことがあるランナーも多いはず。
廃番になったものは仕方がなく、滅多なことがなければ旧製品を再販などしてくれません。
あっ!と思った時はもう遅い…
遅いのですが、「最後のあがき」として、以下の方法で探してみましょう!
販売の経験をしたことがある人はわかると思いますが、商品には全て「品番」と呼ばれる背番号があります。
旧アディゼロ練2で言えばこの部分。
G97792がこの商品の品番に当たるので、この品番でググってみましょう。
▼いくつか、ヒットしましたが…
▼やはり、在庫はどこにもないみたいでした。
実は、さらに調べると、ヤフオクに同じもの・同じサイズが出品されていました!
探せば、あるもんですねーー!!