
映画「オケ老人! 」オリジナル・サウンドトラック&元気になれるクラシック音楽集
- アーティスト: VARIOUS
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2016/11/09
- メディア: CD
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妻:老人だらけのオーケストラの所属してたって言うたやろ。
夫:リアル『オケ老人』ね。医師会オーケストラやったっけ?
妻:あるとき、次の演奏会のメインの曲を決める話し合いがあって。
夫:ウンウン。
妻:団長が、候補の曲を2曲、用意してきてん。
夫:なるほど。
妻:1曲は、チャイコフスキーの「ロミオとジュリエット」。
夫:どんな曲か知らんけど。
夫:水野晴郎監督の迷作「シベリア超特急2」も略称「シベ2」やけれども。
妻:弦楽器のメンバーは、ほとんどが「シベ2」に手を上げてて。
夫:弦楽器って主にどんなん?
夫:なるほど。バイオリンがだんだん大きくなる軍団やね。
妻:で、管楽器メンバーはチャイコの「ロミオとジュリエット」がええ、言うて手を上げた。
妻:チャイコ。チャイコフスキーや。わかるやろ?アホやないねんから。
夫:管楽器って?
妻:木管楽器がフルート、オーボエ、クラリネット、金管楽器がトロンボーンとかホルン。
夫:吹く系ね。
妻:で、どっちかって言うと、「シベ2」の方が多かってん。
夫:仕方ないねえ。
妻:ほんだら、オーボエのオケ老人が、「ゼッタイに『ロミオとジュリエット』がいい!」って言い始めて!
夫:多数決で負けてるのに?
妻:オーボエって、肺活量が必要やから、歳とったら難しい楽器やねん。それでもそのオーボエじじい、めっちゃ上手で。オケ老人でもリーダー的な存在やってん。
夫:うーん。ではなおのこと、多数決という決め方に従わないとねえ。
妻:だんだん興奮してきて。オーボエじじい。
夫:あかんよ!興奮したら!歳、イッテんねんから!
妻:団長は、バイオリンじじいで。弦楽器やから、「シベ2」がええねん。弦楽器VS管楽器の様相を呈しだしてん。
夫:70歳こえてるんやろ?みんな。大人になろうよ!
妻:最後の方なんか、もうケンカやで!
夫:見たくないねえ!70こえた老人のケンカ!
妻:オーボエじじいがバイオリンじじいに、掴みかからんばかりの接近戦や!
夫:…まてよ。団長がバイオリンなら…。最初っから、「ロミジュリ」という選択肢を出さへんかったらよかったんちゃうん?最初っから、団長権限で、「『シベリア超特急』で行く!」って宣言したらよかったんちゃうん?
妻:そうやけど、伝統的に、2曲の候補からみんなで選ぶってやり方やってん。
夫:御意。
妻:それと、「シベリア超特急」とちゃうから。
夫:御意。
妻:で、マジで掴み合いになったから、トロンボーンじじいとコントラバスじじいが止めに入って。
夫:…なんか、トロンボーンとバイオリンに足が生えた絵ぇが頭に浮かんでオモロイわぁ…
妻:オーボエじじい、息、ハアハアやったで!
夫:肺活量あるのにかいな?よっぽど興奮してたんやな!
妻:で、再度、多数決とって。
夫:ウンウン。
妻:わずかな差で、「シベ2」の勝利。
夫:ああっ…オーボエじじい…
妻:ほんだら、オーボエじじいのやつ…
夫:お!どうした?!
妻:持ってた「週刊新潮」をバァーン!!って床に投げつけて!!
夫:木曜日に発売したばっかりやのに?!
妻:「ボクは、やめる!!」って叫んで、そのまま出ていってしもた!そして2度と戻ることはなかった!!
夫:うわあ…。でもイタい老人って、今でも多いよね…
妻:「負け犬のオーボエ」って言うててん。
夫:…。
妻:いまのん、「負け犬の遠ぼえ」にかかってんねんで!
夫:…。わかっています…。